研究課題/領域番号 |
20H04076
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岡田 千あき 大阪大学, 大学院人間科学研究科, 教授 (40335401)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 開発と平和のためのスポーツ(SDP) / タンザニア / ジンバブエ / 南スーダン / 女性 / ジェンダー / エンパワメント / スポーツ / 開発と平和のためのスポーツ / SDP / アフリカ |
研究開始時の研究の概要 |
世界各国で開発・平和構築を目的とした様々なスポーツ活動が行われているが、スポーツを行えば開発や平和が実現されるという単純な図式は成り立たない。スポーツ実施が、社会あるいは個人に何らかの「変化」もたらすことが重要であるが、具体的な変化を促す「スポーツの特徴」「スポーツの本質的価値」に関する議論は不十分である。本研究では、開発や平和構築の周縁に置かれ、これらが最も重要であると考えられる「アフリカ」の「女性」の事例に着目する。社会的困難を有する中でも行われるスポーツ活動を検証することで、これまであまり注目されてこなかった手段としてのスポーツの価値を再考することが目的である。
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研究成果の概要 |
本研究では、開発や平和構築の周縁に置かれている「アフリカ」の「女性」のSDPの事例に着目した。未だ開発課題が山積している3か国(タンザニア、南スーダン、ジンバブエ)で現地調査を行い、①女性スポーツの歴史と現状、②SDP活動の目的と内容、③期待された成果と参加者の変化を検証した。 その結果、参加者が知識や技能を身に付けるといった結果以上に「元気が出る」「意欲がわく」「未来に希望を持つ」などの抽象的な成果が強調された。南スーダンでは“nigas”(厭世観を持つ非行少年)、ジンバブエでは“idle” (ダラダラした)、タンザニアでは“dull”(だるい)などと表現される青少年の現状が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複数の共著論文を発表し、オンラインで学会発表、講演などを行った。また、最終年度には、ジンバブエ、タンザニア、南スーダンの関係者にフィードバックを行うと同時に、今後の連携についての協議を開始した。本研究が終了した2023年3月現在においても、これらの国々との良好な関係性は継続されており、研究成果の有効な活用方法と新たな研究テーマの設定について意見交換を行っている。特にタンザニアにおいては、本研究の実施がきっかけでJICA専門家が派遣され、ダルエスサラーム大学との連携が始まった。また、ジンバブエにおいてもJICA海外協力隊のYASDへの派遣が決まるなど、一定程度の社会的意義もみられたと考えている。
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