研究課題/領域番号 |
20H04106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
須藤 信行 九州大学, 医学研究院, 教授 (60304812)
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研究分担者 |
吉原 一文 九州大学, キャンパスライフ・健康支援センター, 教授 (20444854)
高倉 修 九州大学, 大学病院, 講師 (40532859)
三上 克央 東海大学, 医学部, 教授 (90548504)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 神経性やせ症 / 脳腸相関 / プレバイオティクス / 腸内細菌 / ディスバイオシス |
研究開始時の研究の概要 |
近年、先進国を中心に摂食障害が増加しており世界的に関心を集めている。特に、死の転機をとることも珍しくない極端なやせを追求するAN患者に対する新しい治療法の開発が切に望まれているが、その成果は十分ではない。本研究は、“腸内細菌-脳-腸相関”の機能異常が関与している疾患としてANに注目し、その病態解明と新しい栄養療法の開発を目的とするものである。
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研究成果の概要 |
本研究では、腸内細菌-脳腸相関の観点から神経性やせ症(AN)の病態解明を行った。動物実験では、アシル化酢酸を含む食餌は大腸内の酢酸を増加させ、不安様行動を減少させた。アミノ酸欠乏モデルは過活動を示し、血中および脳内神経伝達物質の濃度低下が観察された。一方、ケストースを3世代に渡って長期摂取したマウスは、過活動を呈し、脳内報酬系の活性化が確認された。我々が開発したgANマウスではプロバイオティクスにより、不安様行動が改善した。臨床研究では、AN患者で尿毒症関連物質の濃度が高く、体重増加にも拘わらず腸内細菌叢の異常が持続することが示された。治療には腸内細菌叢を標的とした介入の必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経性やせ症(AN)患者は、体重を増やすのが非常に難しく、さまざまな治療に抵抗性を示し、重い感染症や肝臓の問題を引き起こして命に関わることもあります。ANに対する新しい治療法が強く求められていますが、まだ十分な成果が得られていません。本研究では、AN患者に見られる腸内細菌の異常に注目し、この異常を改善することで、体重が増えにくいという問題や行動の異常を改善できる可能性があることを示しています。
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