研究課題/領域番号 |
20H04112
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
|
研究機関 | 金沢医科大学 (2021-2022) 東邦大学 (2020) |
研究代表者 |
熊代 尚記 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20535207)
|
研究分担者 |
鴫山 文華 金沢医科大学, 医学部, 非常勤講師 (70808188)
和久井 紀貴 東邦大学, 医学部, 講師 (20385933)
弘世 貴久 東邦大学, 医学部, 教授 (40384119)
野崎 雄一 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, その他 (80468165)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
|
キーワード | 脂肪肝 / インスリン感受性 / 肝臓体積 / 非アルコール性脂肪肝 / 肝インスリン感受性 / 肝脂肪量 / 除脂肪肝臓体積 / 肝脂肪 / 肝臓実質体積 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は超高齢社会で栄養過剰に適応する方法を考え、“脂肪との共存”という目標を掲げて研究を進めてきた。特に、脂肪肝でインスリン感受性を良好に保つ方法を探究し、ヒトの横断研究で、脂肪組織の良好なインスリン感受性、血中への高分子アディポネクチンとミトコンドリアクエン酸回路代謝物の高濃度な存在、肝実質体積を正常に保つことの重要性を示した。 本研究では、肝実質の調節機構について、MRIによる肝臓体積・肝生検病理組織・遺伝子発現・血中バイオマーカー・臓器連関などから多角的に検討する。ヒトの縦断研究とマウスでの介入研究により脂肪との共存を可能にする因子を同定し、高齢者に適した糖尿病抑制策の確立を目指す。
|
研究成果の概要 |
非アルコール性脂肪肝を有しながらも1年以上肝インスリン感受性を良好に保持した患者の特徴を縦断的に網羅的に解析し、様々な因子の中で脂肪組織のインスリン感受性が肝インスリン感受性保持に最も重要であることを見出した。 さらに、除脂肪肝臓体積が肝インスリン感受性に強く関与していることが示唆されたため、肝生検試料を用いて除脂肪肝臓体積と肝インスリン感受性の双方に関連する遺伝子を探索した。その結果、Rho family GTPase2が有力な候補として浮上し、ノックアウトマウスを群馬大学の研究室で新規に作成していただいて入手した。F3まで継代して表現型の解析を開始し、結果の一部を日本内分泌学会で報告した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果では、脂肪肝において肝インスリン感受性を保持する(脂肪との共存を実現する)ために重要な因子として、脂肪組織のインスリン感受性を保持すること(脂肪の質を考えること)の重要性や、蓄積する脂肪を受け止める肝臓実質の調節が重要であることを提唱した。 本研究は肝臓への脂肪蓄積そのものに着目してきた従来の学術体系に大きな変革をもたらし、今後Rho family GTPase2遺伝子についてマウスでの介入研究を進めることで、減量が困難で肥満が深刻な問題となっている社会において、ブレークスルーをもたらしうる大きな意義のある研究である。
|