研究課題/領域番号 |
20H04119
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
正田 純一 筑波大学, 医学医療系, 客員教授 (90241827)
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研究分担者 |
鈴木 英雄 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00400672)
柳川 徹 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10312852)
石井 亜紀子 筑波大学, 医学医療系, 講師 (10400681)
岡田 浩介 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (80757526)
呉 世昶 筑波大学, 医学医療系, 研究員 (10789639)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
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キーワード | 肥満 / サルコペニア / Nrf2 / 臓器連関 / 非アルコール性脂肪性肝炎 / NASH / 肝疾患 / 腸内細菌 / 転写因子Nrf2 / 遺伝子改変マウス / 腸内細菌叢 / 菌体成分リポ多糖 (LPS) / 分子メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
肥満では腸内細菌叢の異常 (dysbiosis) と菌体成分リポ多糖 (LPS) の産生増加により代謝性高LPS血症をきたす. LPSはGut-Muscle axisやGut-Liver-Muscle axisのルートより,炎症性の骨格筋障害をきたし,サルコペニア(骨格筋減少+筋力低下) 形成に関与する. 生体ストレスセンサーの転写因子Nrf2はLPSによる炎症シグナル発生の抑制因子である. 各種Nrf2遺伝子改変マウスを用いて, 肥満, dysbiosisと代謝性高LPS血症による骨格筋障害の発症に対して, Nrf2の果たすサルコペニア形成の抑止に関する生体の防御機構について解明する.
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研究成果の概要 |
肥満者に随伴する高LPS血症は,Gut-Muscle axisやGut-Liver-Muscle axisを介して骨格筋において炎症・酸化ストレスを惹起し,サルコペニアの形成に関与する.一方,Nrf2は,生体の酸化ストレス防御の司令塔である.本研究では,サルコペニアの抑止における筋Nrf2の役割を検討した.筋Nrf2は,肥満の病態下で,遅筋線維萎縮の抑制,筋ミトコンドリア機能の維持に寄与することが明らかになった.さらに,Nrf2を介した骨格筋の維持は,Gut-Liver-Muscle axisを介して脂肪性肝炎の抑制に寄与する可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肥満にサルコペニアを随伴したサルコペニア肥満は生命予後が不良であり,その抑止は重要な医療課題である.本研究では,肥満者がサルコペニアに至るルートに着目し,Nrf2がサルコペニアの形成に対して防御的に機能することを明らかにした.本研究の結果は,肥満者における骨格筋劣化に対して,Nrf2を標的とした新たな予防・治療法を構築する基盤となる可能性があり,今後の発展が期待される.
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