研究課題/領域番号 |
20H04122
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
坂本 雅行 京都大学, 生命科学研究科, 特定准教授 (00777865)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2020年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 嗅覚 / 2光子イメージング / カルシウムセンサー / 顆粒細胞 / カルシウムイメージング / 4Dイメージング / 嗅球 / 高次脳機能 / 生後発達期 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトを含めた哺乳類の生後発達期の脳においても神経幹細胞が存在し、ニューロン新生が起こっている。ところが、これら新生ニューロンが嗅覚依存的な学習過程において、どのように機能しているかについてはよく分かっていない。本研究では、神経活動を計測するイメージング技術を用いて、新生ニューロンの機能について、回路レベルで明らかにする。本研究により、生後発達期におけるニューロン新生の理解を飛躍的に深化させ、健康な脳を維持するための予防法・治療法の技術基盤の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
ヒトを含めた哺乳類の生後発達期の脳においてもニューロン新生が起こっており、新生ニューロンは顆粒細胞として嗅球神経回路に組み込まれる。ところが、これらニューロンが匂い刺激に対してどのように応答するかはよく分かっていなかった。本研究では、カルシウムイメージングによって顆粒細胞の機能解析をおこなった。まず、生体4Dイメージング技術を確立し、嗅球の異なる層から活動を記録する方法を確立した。次に、顆粒細胞の活動イメージングをおこない、同じ匂い刺激を繰り返し提示することで顆粒細胞の活動は減衰することが分かった。一方、嗅覚弁別課題においては、顆粒細胞の活動は学習が進むにつれて増大することも明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自閉症をはじめとする発達障害のメカニズムの解明および治療法の確立は最重要課題のひとつとなっているが、これら多くの病態について、生後発達期~若年成人期におけるニューロン新生低下による高次脳機能障害が示唆されている。したがって、生後発達期に産まれたニューロンの機能について、単一ニューロンレベルあるいはネットワークレベルで理解することは、ニューロン新生の基礎的理解にとどまらず、発達障害などの脳機能障害の治療法の確立し、健康・医療の質の向上ために重要であると考えられる。
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