研究課題/領域番号 |
20H04139
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分60010:情報学基礎論関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
ルガル フランソワ 名古屋大学, 多元数理科学研究科, 教授 (50584299)
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研究分担者 |
泉 泰介 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (20432461)
平原 秀一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (80848440)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 量子アルゴリズム / 量子分散計算 / 量子計算量理論 |
研究開始時の研究の概要 |
将来に実現が期待される大規模な量子コンピュータの有力な応用を見いだすことは、量子計算の研究において最優先課題の一つである。本研究では、理論的な側面からこの課題に取り組む。研究期間中には、大規模な量子コンピュータ向けの新しい量子アルゴリズムの開発とともに、量子コンピュータの計算能力が発揮できる新分野の開拓を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度は量子アルゴリズムの開発および量子コンピュータの計算能力の究明について、様々な側面から研究を推進し、数多くの成果を得た。 まず、量子特異値変換(QSVT)という、量子アルゴリズムを記述するための統一されたフレームワークについて研究した。低次数の多項式に関連するQSVTを任意の定数精度で効率的に脱量子化する方法を示し、高速な古典アルゴリズムを構築した。その一方、高次数の多項式に関連するQSVTについては、脱量子化の不可能性を示唆する成果を得た。その成果により、化学計算における量子アルゴリズムの優位性を厳密に証明することができた。 次、計算量理論の側面から量子コンピュータの計算能力の究明に取り組んだ。量子・古典ハイブリッドモデルにおいて、様々な計算に対して必要な計算資源を厳密に解析した結果、量子・古典ハイブリッド回路の深さが計算能力に大きく影響することを明らかにした。また、困難性自己増幅という概念に着目して、Fine-grained Complexityの既存研究で研究された自然な分布問題について、困難性の自己増幅の結果を証明した。 さらに、量子分散アルゴリズムの開発に取り組んだ。2021年度に引き続き、分散検証という枠組みで量子分散アルゴリズムの計算能力を調査した結果、量子分散計算の優位性を証明することに成功した。また、グローバルな問題、つまり帯域幅が制限されていない場合でも直径時間を必要とする問題に対して、新しいテクニックを導入し、様々な高速な分散アルゴリズムを構築した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
量子アルゴリズムや計算量理論について、様々な側面から数多くの成果を得て、その結果を理論計算機科学の重要な国際会議および査読付き国際論文誌で発表することができている。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、量子特有の効果を生かした量子アルゴリズムの開発および量子コンピュータの計算能力の究明を目指す。2023年度は特に分散計算と計算量理論の知識をもとに、量子コンピュータの新しい応用先を開拓していく予定である.また、本研究課題の最終年度となるため、得られた研究成果の周知に力を注ぐ。
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