研究課題/領域番号 |
20H04229
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
長松 隆 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (80314251)
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研究分担者 |
竹村 憲太郎 東海大学, 情報理工学部, 教授 (30435440)
中山 実 東京工業大学, 工学院, 教授 (40221460)
鎌原 淳三 大阪成蹊大学, データサイエンス学部, 教授 (60283917)
山本 倫也 関西学院大学, 工学部, 教授 (60347606)
田中 直樹 神戸大学, 海事科学研究科, 教授 (90188318)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 視線計測 / キャリブレーション |
研究開始時の研究の概要 |
視線計測技術は、次世代のヒューマンインタフェースに重要・不可欠な技術として注目を集めているが、使用前にユーザ毎に既知の点を注視する校正作業が必要という課題があった。最新の研究で、校正作業は、眼球の光軸と視軸(視線)とのずれであるカッパ角を求めることに帰着している。しかし、これまで校正作業なしでカッパ角を正確に求めることはできなかった。本研究では、3つのアプローチでの解決を試みる。
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研究実績の概要 |
① 幾何学的な制約によるキャリブレーション: 眼球の光軸はキャリブレーションなしで計測ができるが、幾何学的な制約によるキャリブレーションを成功させる鍵は光軸の推定精度の向上である。光軸の推定精度は、眼球の特徴点の推定精度に依存する。本年度は、偏光を利用した透明マーカーをディスプレイ上に配置し、偏光カメラで撮影する手法の研究を行った。光軸推定精度は、カメラ、マーカー、眼球の位置関係により変動するが、マーカーを光軸推定精度の向上に効果がある場所に設置することが可能になった。また、イベントベースカメラを導入し、視線の推定のフレームレートの向上に取り組み始めた。 ②画面情報を用いたキャリブレーション: 眼球の光軸周辺の顕著性マップを用いて、キャリブレーションを不要とする研究を行っている。昨年度までの研究で、トップダウンのアプローチにより作成され高性能であると言われている顕著性マップ(DeepGaze II, UNISAL, MSI-Netなど)を用いることにより、性能が向上することが分かっている。本年度は、推定に必要なフレームを固視を基準に絞りこむことにより、計算負荷を低減し、計算速度を向上させた。 ③ 瞳孔径変化に基づくキャリブレーション: この研究は、瞳孔径の変動の時系列を分析することにより、実際に見ている場所を推測しようとするものである。本年度は、瞳孔径を分析する手法について、その応用事例に関する研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
C++言語によるカメラ周りの実装のpythonへの実装に時間がかかったが、これが完了した。また、画面情報を用いたキャリブレーションに関しては、データの絞り込みにより、大幅な高速化が実現した。以上より、今後の開発スピードの加速化が期待できるので、おおむね順調に進展していると判断する。
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今後の研究の推進方策 |
偏光カメラ、イベントベースカメラ等による撮影を行い、光軸の推定精度、安定性、速度の向上を図る。
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