研究課題/領域番号 |
20H04231
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61020:ヒューマンインタフェースおよびインタラクション関連
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研究機関 | 公立はこだて未来大学 |
研究代表者 |
塚田 浩二 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (20415714)
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研究分担者 |
高橋 治輝 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (80824458)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | インタラクション / マテリアル / パーソナルファブリケーション / 実世界デバイス / ツールキット |
研究開始時の研究の概要 |
本提案では,デジタル工作機械を用いて日用品やスマートフォン等の実世界デバイスに対して多様な「質感」と「機能」を付与可能な「ファンクショナル・テクスチャ」を構築する. 従来,外観/触り心地等の質感設計はデバイスの試作段階ではあまり考慮されてこなかったが,本提案では任意の質感を明示的/暗黙的に付与し,デバイスの機能も調整可能な造形手法を提案する. さらに,質感のパラメータ/レイアウトや視認性等を手軽に編集可能なエディタを実装した上で,日用品等を拡張した多様な応用例の構築を目指す.
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研究実績の概要 |
本提案では,デジタル工作機械を用いて日用品やスマートフォン等の実世界デバイスに対して多様な「質感」と「機能」を付与可能な「ファンクショナル・テクスチャ」を構築する.従来,外観/触り心地等の質感設計はデバイスの試作段階ではあまり考慮されてこなかったが,本提案では任意の質感を付与し,デバイスの機能も調整可能な造形手法を提案する. 本年度は,「光学テクスチャ」「機構テクスチャ」「素材テクスチャ」を改良/評価すると共に,日用品等の実世界デバイスを対象とした応用例に着手した. 光学テクスチャについては,これまで取り組んできた「カスタマイズ可能な二次元レンチキュラを用いた多視点情報提示手法」の知見を整理して,ジャーナル論文を執筆し,採択/出版された.さらに,本手法を応用して,きらめきのあるラインストーンの造形手法を提案し,スマートフォン上で利用可能な設計支援ツールやシミュレータを実装した.また,実験的な手法として,市販のメルトスティックに白色LEDを投光することでレイリー散乱を発生させる表現手法や,磁性流体の粘度を調整することで(スパイク現象を起こさず)微細な波紋のような形状変化を行う表現手法等にも取り組んだ. 素材テクスチャについては,3Dプリンタを用いた造形した毛構造に対して,導電性素材/磁性素材を利用した実装を行い,センサやアクチュエータとして利用できる可能性を示した.また,実験的な手法として,3Dプリンタでの出力過程を封蝋に見立てて,出力したフィラメントに自動的に型を押し込むことで,封筒などに封蝋を行う手法を提案した. さらに,テクスチャを日用品やロボットに組み込む手法として,小型ロボットとテクスチャを組み合わせた情報提示手法を提案した.市販の小型ロボット(toio)を拡張し,交換可能なテクスチャを周囲に装着させることで,動きや質感を用いて,触覚を中心に情報提示する手法を試作した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
「光学テクスチャ」「機構テクスチャ」「素材テクスチャ」のそれぞれについて,多様な造形事例の構築や設計ツールの実装・検証を進めており,当初の計画通り順調に研究が進んでいると判断した.
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今後の研究の推進方策 |
次年度は,これまで試作/検証してきた「光学テクスチャ」「機構テクスチャ」「素材テクスチャ」について整理し,応用事例の開発を進めるとともに,質感造形のためのエディタの構築を進める.
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