研究課題/領域番号 |
20H04255
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61040:ソフトコンピューティング関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
砂田 哲 金沢大学, 機械工学系, 教授 (10463704)
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研究分担者 |
原山 卓久 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70247229)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 12,870千円 (直接経費: 9,900千円、間接経費: 2,970千円)
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キーワード | リザバーコンピューティング / 波動カオス / 動的深層学習 / 物理深層学習 / 深層学習 / ニューラルネットワーク / ダイナミカルシステム / スペックル / 高速ランダムパターン生成 / 光情報処理 / 光ニューラルネットワーク / 最適制御 |
研究開始時の研究の概要 |
脳のような高度で柔軟な情報処理システムの構築には,外部からの刺激に対して多様に応答し,並列分散的に処理する機構が不可欠である。本研究では,そのような多様で並列的な処理機能を“波動カオス”と呼ばれる光の物理現象に担わせることで,分類・予測処理を高効率かつ高速に実行する光情報処理系を創出する。更に,深層学習と動的システムの最適制御との類似性に基づき,”動的深層学習”という新しい概念を導入する。この概念に基づき,光の動的システムを制御することで,深層学習を光の物理現象によって実行させるような処理機能を実現する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、光の波動カオスを含む大自由度の動的システムに基づく情報処理システムの構築である。本研究の成果は主に以下の2つである。(1)波動カオスを生成する微小共振器をリザバー計算回路として利用することで、サブミリ角の微小領域で大容量リザバーを形成し、且つ12.5GS/sのレートでの高速処理が可能となることを示した。(2)最適制御理論に基づき動的システムに深層学習的な情報処理を担わせる理論的な枠組みを構築した。本理論を時間遅延を有するシステムに適用することで、少数の制御信号でパターン認識が可能となることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で開発した微小共振器構造に基づく光リザバーチップは、微小領域にて大容量のリザバー計算を高速かつ高効率に実行できる。さらに最適制御理論に基づき制御を合わせることで、リザバー計算の枠組みを超えた高度な情報処理が可能となる。これにより、AI処理の超高速化や省エネ化に貢献し、且つこれまで捉えることのできなった高速現象の異常検知・認識への応用も期待できる。また、光通信や光計測分野をはじめとしたさまざまな分野への波及も期待できる。
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