研究課題/領域番号 |
20H04260
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61050:知能ロボティクス関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大脇 大 東北大学, 工学研究科, 准教授 (40551908)
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研究分担者 |
関口 雄介 東北大学, 大学病院, 理学療法士 (60535095)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 脳卒中 / 歩行 / 個別性 / 階層ベイズモデル / 最適かつ帰結予測 / 歩行診断システム / 深度カメラ / 全身角運動量 / 脳卒中リハビリ / 歩行の個別性 / 歩行データベース / 主成分分析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,標準的な介入による歩行改善を妨げる最も根源的な要因が「脳卒中患者の歩行の個別性」 にあるとの着想に基づき,歩行の個別性を形成する力学的数理構造を解明することを本研究課題の核心をなす学術的「問い」に据える.この個別性を解明することで,医師,療法士の主観的診断,試行錯誤的介入法模索など,リハビリにおけるアドホック性を解消する.さらに,集中的にリハビリを行う回復期の病棟においても制限される介入時間の時間的制約の中でも最適かつ帰結予測可能なベイズモデルベースト・リハビリを実現する.
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研究成果の概要 |
本研究では,脳卒中片麻痺を呈する51名の患者を対象に,3次元動作解析,床反力計を用いて歩行中の運動学,動力学解析を行った.全身角運動量に対して主成分分析(PCA)を用いることで,2つの主成分だけで全身角運動量の95.3%±3.44を説明できることを解明した.共通性と個別性を抽出する解析により,PC1における第1主成分(PC1-PC1)が患者に共通する成分(健常者の主成分に類似)と,個別性を表現するPC1の第2主成分(PC1-PC2)によって表現できることが確認された.この結果は,階層ベイズモデルによる患者ごとの最適かつ帰結予測可能な介入法を提供するリハビリの実現に繋がる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,脳卒中患者の歩行における個別性を解明し,最適なリハビリを実現するための基礎的な知見を提供することである.また,社会的意義としては,脳卒中は日本人の死因第4位,要介護になる要因の第1位であり,その治療やリハビリに関する研究は重要な社会的課題である.本研究では,階層ベイズモデルに基づく歩行診断により患者ごとの最適かつ帰結予測可能な介入法を提供することを目指しており,これにより脳卒中患者の生活の質向上や医療費削減などに繋がると期待される.
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