研究課題/領域番号 |
20H04273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61060:感性情報学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
南 哲人 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70415842)
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研究分担者 |
田村 秀希 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40908612)
中古賀 理 鳥羽商船高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40909173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 瞳孔 / 実験系心理学 / 認知科学 / 主観的知覚 / グレア錯視 / 脳波 / 時間知覚 |
研究開始時の研究の概要 |
脳活動を操作するように、瞳孔径を操作することにより、認知状態を調整することは出来ないのであろうか。そこで、本研究では、瞳孔径を中心とした眼球運動計測データから認知状態を推定する。具体的には、主観的時間知覚、情報が欠落したあいまいな視覚情報に対する処理能力・理解度などの認知状態推定を行う。さらに、明るさ錯視を利用して、瞳孔径を操作することにより、それらの認知状態を変調することを試みる。
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研究成果の概要 |
本研究では、色や明るさが時間・空間知覚に及ぼす影響を、瞳孔反応を指標として多角的に検討した。その結果、(1)色の時間知覚への効果は輝度統制法に依存すること、(2)グレア錯視による知覚的明るさの増大が瞳孔収縮を介して時間知覚を短縮させること、(3)明るさ知覚の視野異方性が環境の統計的規則性を反映している可能性などが明らかとなった。これらの知見は、視覚と時間の関係や知覚の文脈依存性など、知覚研究の根源的問題の解明に資するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、色や明るさが時間・空間知覚に及ぼす影響について、複数の新規知見をもたらした。輝度統制法の重要性、知覚的明るさと瞳孔反応の関係、視野異方性の生態学的基盤など、先行研究の問題点を解決し、知覚研究に新たな展望を拓く独創的成果である。さらに本知見は、色彩環境のデザイン、映像表現、VRシステムの開発など、様々な応用場面に科学的基盤を提供するものと期待される。人間の知覚特性の理解は、快適で効果的な視環境の構築に不可欠であり、本研究はそれに寄与する重要な成果と言える。
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