研究課題/領域番号 |
20H04317
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
DELBART Nicolas 北海道大学, 農学研究院, 招へい教員 (40813754)
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研究分担者 |
小林 秀樹 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(北極環境変動総合研究センター), グループリーダー代理 (10392961)
加藤 知道 北海道大学, 農学研究院, 准教授 (60392958)
酒井 佑槙 苫小牧工業高等専門学校, 創造工学科, 助教 (80862523)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | リモートセンシング / 衛星データ / エアロゾル放出 / 生態系モデル / 植生モデル |
研究開始時の研究の概要 |
シベリアにおいて近年頻発する森林火災は、広大な当該地域のエネルギー・物質循環を改変し、CO2吸収量の低下、植生タイプ変化による地表反射率変化、エアロゾルの放出を通して、グローバルな気候変動にも大きく影響すると考えられており、非常に重要な課題である。 そこで本研究では、衛星モニタリング・動的全球植生モデルSEIB-DGVM・火災からのエアロゾル放出係数等を組み合わせ、シベリアの①衛星データによる森林火災の発生過程の解明とモデル内の火災プロセス改良、②モデルへの自然起源エアロゾル放出プロセスの追加を行い、③モデルによる森林火災が将来の炭素循環・植生変化・エアロゾル放出量に与える影響の予測を行う。
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研究成果の概要 |
シベリア森林火災による炭素循環・植生変化・エアロゾル放出を推定するために、衛星観測・プロセス改良/開発・動的全球植生モデルを組み合わせた研究を行った。陸域生態系の物質循環と樹木個体群動態を再現できる動的全球植生モデルSEIB-DGVMに、信頼性の高い火災モジュールSPITFIREを組み込み、現在における検証と、将来における予測をおこなった。その結果、衛星による火災観測とそれらから推定されたCO2放出に対して良い一致をみせた。またRCP気候シナリオによる予測では、いずれにシナリオ化でも火災は増加し、それに伴い各種温室効果ガスとエアロゾルの増加が見られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
広大な面積を占めるシベリアにおいて、今後起こると予想される激しい温暖化等は甚大な物質循環の変化をもたらす。その際に林野火災がどの程度発生し、それによって放出される温室効果ガスやエアロゾルは、シベリアのみならずグローバルな環境変化をもたらすことが、本課題によって定量的に解明することができた。このことは当該地域やグローバルな環境保全をどのように進めれば良いかについて、重要な基礎資料を提供していることに意義がある。
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