研究課題/領域番号 |
20H04323
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63010:環境動態解析関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
清水 芳久 京都大学, 工学研究科, 教授 (20226260)
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研究分担者 |
松田 知成 京都大学, 工学研究科, 准教授 (50273488)
沈 尚 国立研究開発法人国立環境研究所, 地域環境保全領域, JSPS特別研究員 (20882426)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
15,990千円 (直接経費: 12,300千円、間接経費: 3,690千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2020年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 湖沼 / 細菌 / ウイルス / 溶菌 / 難分解性有機物 / 溶菌由来有機物 / バクテリオファージ / 琵琶湖 / ファージ / 単離 / 湖沼難分解性有機物 / ウイルス分流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ウイルス感染によって再生産される溶菌由来有機物が本当に易分解であるの か、そして細菌群集はそれらを利用して難分解性有機物を産生しているのかを実験的に明らかにする。これにより湖沼生態系においてウイルス分流(細菌→溶菌由来有機物)が難分解性有機物を産生する上での「加速装置」として働いているという仮説を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究は、湖沼における細菌のウイルス感染、およびそれに伴う溶菌が湖内有機物循環にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とした。1年を通した琵琶湖調査から、数少ない細菌種が細菌生産の多くに寄与しており、それらの存在量がウイルス感染によって抑制されていることが示唆された。つまりこれらの細菌-ウイルス感染系が溶菌に関わっている可能性がある。またモデル細菌およびファージを用いた室内実験から、溶菌有機物が比較的早く細菌に利用され、難分解性有機物に変換されていることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難分解性有機物は海洋において重要な炭素貯蔵庫としての役割を担っているが、湖沼ではその蓄積が生態系や我々人間の水利用へ悪影響を及ぼすと懸念されている。湖沼において難分解性有機物の起源の解明は重要なテーマであり、現在も活発に研究がなされているが、依然として明確な答えを出せずにいる。本研究の成果は、今後、温暖化が湖沼の難分解性有機物にどのような影響を与えるのかを考える際に、ウイルス感染の重要性を明らかにする点で重要な意義を持つ。
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