研究課題/領域番号 |
20H04347
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63040:環境影響評価関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
三村 達哉 帝京大学, 医学部, 准教授 (70463867)
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研究分担者 |
溝田 淳 帝京大学, 医学部, 教授 (10239262)
吉田 安宏 産業医科大学, 医学部, 准教授 (10309958)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 黄砂 / アレルギー性結膜炎 / 花粉 / 環境因子 / 大気中粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大気中の黄砂や粒子状物質(Particulate Matter; PM)などを含めた大気汚染物質が花粉症を含めたアレルギー性疾患症状を増悪するメカニズムを解明することを目的として、4つの研究を行う。①患者を対象とした大規模疫学調査②臨床試験では、花粉、大気汚染物質の抗原を用いた皮膚誘発試験ならびに結膜刺激試験を行う。③動物疾患モデルでは、大気汚染物質を用いた結膜刺激、呼吸器系刺激試験を行う。④培養細胞を用いた研究では、培養細胞に抗原添加により細胞より産生される炎症性サイトカインなどを測定し、その炎症増悪メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
黄砂飛来シーズンに来院した患者において洗眼を行った。採取された粒子には金属元素が多く含まれ、ケイ素やアルミニウムを含むことから黄砂成分と考えられた。洗眼により、目の自覚症状(かゆみ、充血、めやに、異物感、涙目)のすべての項目が改善した(p<0.05)。 C57BL/6Jマウスに大黄砂、二酸化珪素、黄砂、花粉を点眼した。黄砂を結膜に暴露することにより結膜上皮と角膜上皮のバリアーが障害された。花粉抗原を滴下することにより、結膜炎症が増強した。このことから、粒子成分による上皮バリアー障害が生じ、抗原が結膜下に侵入しやすい機序が明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
黄砂飛来シーズンに来院した患者において、金属類を多く含むが黄砂成分が検出され、これらの金属類による黄砂シーズンにおける結膜炎症の惹起に関する機序についてあらたにその可能性が示唆された。動物研究において粒子成分による物理的なバリアー障害が生じ、外界の抗原暴露による獲得免疫後のアレルギー反応が増悪している可能性が示唆された。
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