研究課題/領域番号 |
20H04354
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64010:環境負荷およびリスク評価管理関連
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研究機関 | 大阪大学 (2021-2022) 福島県立医科大学 (2020) |
研究代表者 |
村上 道夫 大阪大学, 感染症総合教育研究拠点, 特任教授(常勤) (50509932)
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研究分担者 |
竹林 由武 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (00747537)
野村 周平 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任助教 (10799282)
坪倉 正治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (20527741)
小野 恭子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (90356733)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 15,080千円 (直接経費: 11,600千円、間接経費: 3,480千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 災害関連健康リスク / 環境リスク / リスク評価 / 幸福度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、幸福余命を算出し、損失幸福余命の指標を男女別の様々な環境及び災害関連健康リスクの包括的評価へと適用する。これにより、どのような環境及び災害関連健康リスクが幸福余命の損失への寄与が大きいのかを解明する。死亡率の低下とともに人々の幸福感の向上を目指す社会への再構築に向け、重要性の高いリスク要因の解明と対策提言に資する成果が得られる。
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研究成果の概要 |
本研究では、幸福余命及び損失幸福余命の指標を用いて、災害及び環境関連健康リスク要因を比較した。日本における幸福余命は男性で37.5歳、女性で49.1歳であった。福島災害後に被災者間で増加した糖尿病、心理的苦痛による損失幸福余命は、放射線被ばくに伴うがんによる損失幸福余命よりも2桁程度高かった。環境関連健康リスク要因であるラドン、ヒ素、PM2.5による損失幸福余命は、平時の心理的苦痛による損失幸福余よりも2~4桁低かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
気候変動に伴う災害発生の増加が懸念されるとともに財源の縮小が予想される中で、効果的に対策を進めるためには、同一の指標に基づいた異種のリスクの比較評価が必要不可欠である。本研究で用いた幸福余命及び損失幸福余命は、災害後に二次的に生じる糖尿病や心理的苦痛といった健康影響、環境中発がん性物質など、様々な分野における異種のリスクの比較を可能とするという点で意義がある。本研究により、放射線防護、災害後の二次的健康影響、環境中化学物質管理を含め、包括的にバランスよく組み合わせた公衆衛生施策を打ち立てるための基盤的知見を提供することができた。
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