研究課題/領域番号 |
20H04390
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
村山 武彦 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (00212259)
|
研究分担者 |
錦澤 滋雄 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (70405231)
長岡 篤 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 研究員 (40706561)
Suwanteep Kultip 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 助教 (30881776)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
|
キーワード | 環境アセスメント / 非常時 / 環境リスク / 災害リスク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、地域にもたらされる環境リスクを伴う影響が、平常時の環境影響だけでなく、自然災害や事故などの非常時における影響への関心が次第に高まっていることを背景として、個別事業に対して平常時の環境影響を中心に実施されてきた環境アセスメントと、個々の化学物質や地域の防災面などを対象に進められてきたリスクアセスメントの取り組みを比較検討する。 これにより、両者の長短所を明らかにするとともに、事例分析を通じて化学工場や発電所の立地に伴う非常時の環境・災害リスクを環境アセスメント制度で扱う場合の要件や課題を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
1)国レベルの環境アセスメント制度における災害・事故リスクの扱い 国が整備している環境アセスメント事例のデータベースをもとに、災害や事故に関連したリスクの取り扱い状況について分析した。対象は災害・事故に関連したキーワードを含む757事例とし、評価項目、環境保全措置、関係主体からの意見の3点から分析を行った。その結果、評価項目では災害・事故は取り扱われていないが、環境保全措置の中には災害・事故リスクに言及したものが18%程度みられた。また、災害・事故リスクに言及した意見は、大臣等、知事等、住民等の順に、それぞれ4%、30%、49%と増加する傾向がみられた。 2)地方自治体を対象とした質問紙調査の実施 非常時の影響評価を所管する部署を対象に、これまでの取り組みや現在の課題、今後の意向について、質問紙調査を実施した。調査の対象として、環境アセスメント制度を有している47都道府県と22の市とした。本調査の結果、次のことが明らかになった。第1に、災害や事故を環境影響評価制度で「評価項目として扱っている」と回答した自治体は7(10%)であり、「他項目の一部として扱っている」と回答した自治体は8(12%)であった。第2に、審査会における災害や事故リスクに関する議論の有無を直近5年以内に実施された事例を対象に尋ねたところ、40(58%)の事例で議論されていることが明らかになった。第3に、関係住民からの意見における災害や事故リスクに関する議論の有無を直近5年以内に実施された事例を対象に尋ねたところ、32(46%)の事例で議論されていた。これらの回答結果をもとに、災害・事故リスクに対する自治体の取り組みの傾向を主成分分析を用いて4つのグループに分類した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルス感染拡大の影響で、外国における調査を一部延期した。
|
今後の研究の推進方策 |
外国における調査を進めるとともに、研究結果全体の取りまとめを行い、成果を公表する。
|