研究課題/領域番号 |
20H04393
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64060:環境政策および環境配慮型社会関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
森 裕之 立命館大学, 政策科学部, 教授 (40253330)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | アスベスト / リスク・マネジメント / 公共政策 / 環境政策 / ストック災害 / 補償基金制度 / 建設・解体 / 建設需要 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はストック災害(原因物質が毒性を維持しつつ、製品・施設、環境、さらには人体に長期間にわたって蓄積した上で被害が発生する特徴を持つ災害の呼称)の解決困難性を踏まえた上で、その典型であるアスベスト災害を対象として、被害予防を徹底するための公共政策の学術的・実践的探究を行うものである。そのため、アスベスト災害に関する環境・労働衛生政策および都市政策を中心に政府・自治体の対策動向、リスクコミュニケーションの実践的取組、アスベスト完全除去に向けての海外動向等についての調査研究を実施し、ストック災害の政策論として広く成果発信に取り組んでいく。
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研究成果の概要 |
本研究期間は社会情勢から、過去のアスベスト使用や対策に関する実態調査・歴史研究を中心に行った。 過去の実態調査に関しては、日本における過去のアスベスト消費動向や健康被害について、統計データを元に整理・検討を行った。また、過去の日本のアスベスト対策を環境政策の視点から整理・検討を行った。 被害の救済・補償に関しては、被害の責任関係に基づいての補償基金の創設や現行の救済制度の改正の方向性に関する追求や、過去のアスベスト健康被害が最も多く出ている建設労働現場での過去の対策およびその被害補償をめぐる検討を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
アスベストは過去100年以上にわたって大量に使用され、まだ多くが建材に含有する形で残されており、それによる健康被害もこれに平行して発生し続けていることから、アスベスト災害はストック災害としての特徴を有する。本研究での成果はこのストック災害の被害特徴や求められる対策の追求であり、環境政策における同様の環境汚染問題の研究に寄与する学術的意義が挙げられる。 さらに、社会的意義としては実際に日本においてアスベスト災害に直面しており、今後の被害を予防する上で、過去の使用実態や対策の検証、被害に対する責任関係の追究は、実効性の高いアスベスト対策を構築する上で直接的に寄与するものである。
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