研究課題/領域番号 |
20H04408
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
|
研究機関 | 北九州市立大学 |
研究代表者 |
篠崎 香織 北九州市立大学, 外国語学部, 教授 (90573486)
|
研究分担者 |
水野 敦子 九州大学, 経済学研究院, 准教授 (10647358)
西 芳実 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (30431779)
細田 尚美 長崎大学, 多文化社会学部, 准教授 (70452290)
山本 博之 京都大学, 東南アジア地域研究研究所, 准教授 (80334308)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | マレーシア / インドネシア / ミャンマー / フィリピン / 東南アジア / 移民 / 一時滞在者 / バンサ / 一次就労者 / 宗教 / 一時就労者 |
研究開始時の研究の概要 |
今日の世界では、国民だけが一国の社会を構成するのではなく、国民とは義務・権利が異なる外国人も一国の社会を構成する不可欠な要素となっている。本研究は、多民族・多宗教社会を運営するためにマレーシアで構築されてきた仕組みが、新来移民に対して適正な労働・生活環境を提供するうえで機能している側面を明らかにする。具体的には、社会の構成員を法的・文化的に区切り、各単位内で互助機能を果たしてきた宗教が、移民コミュニティとマレーシア国民とを仲介する役割を担い、移民の社会統合が実質的に進展していることを、インドネシア、ミャンマー、フィリピンからマレーシアへの移民・就労者の事例に基づき明らかにする。
|
研究成果の概要 |
マレーシアには、植民地時代に形成された住民間の相互扶助の枠組みをもとに、独立期および独立後に政党政治に結びついて発展し維持されてきた経済的・政治的な枠組みとして民族がある。国民はマレー人、華人、インド人のいずれかの民族に属することで公的な資源配分を享受できる。本研究は、外国人がマレーシアで経済的・社会的な位置づけを確保するためにマレーシア国民と関係性を構築する際、宗教の違いによってマレーシア国民のうちどの民族と結びつくかが異なり、そのことが外国人のマレーシアでの暮らし方やその後の生き方の違いなどにつながっていくことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、マレーシア国民である3民族と外国人との関係が規模の面でも質の面でも深まっていった場合、3民族の内部に変化がもたらされる可能性があり、さらには民族を通じたマレーシアの社会構造も変化する可能性があるとの仮説を得た。この仮説は、マレーシア社会の長期的な変化を観察・分析するための視点を提供するものであり、マレーシア地域研究において学術的な意義を持つ。
|