研究課題/領域番号 |
20H04414
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
池谷 和信 国立民族学博物館, 人類文明誌研究部, 教授 (10211723)
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研究分担者 |
戸田 美佳子 上智大学, 総合グローバル学部, 准教授 (20722466)
中村 香子 東洋大学, 国際学部, 准教授 (60467420)
鈴木 英明 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 准教授 (80626317)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | アフリカ / ビーズ / 近現代史 / ガラスビーズ / 交易 / 装飾 / 文化圏 / アフリカ史 / ガラス / タカラガイ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、アフリカの装飾文化のなかでビーズに焦点を当てる。その理由はビーズが人々の文化を表象するのみならず、交易品として地域間の関係を知ることができるからである。本研究では、「アフリカにおける装飾文化の地域性と近現代におけるその歴史的変遷をとおしてアフリカ史を再構築すること」を目的にする。その結果、現代のアフリカのビーズ文化には地域性が認められて、ヴェネチアンビーズの最大の消費地はアフリカであったこと、および現代のアフリカには欧州および日本のガラスビーズが導入されていることなどが実証的に明らかにされるであろう。
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研究実績の概要 |
アフリカのビーズ文化の世界的な特性や近現代におけるアフリカのビーズ文化の歴史的変遷は、アフリカ以外の地域も含めて地域間で比較することが有効である。本年度は、コロナ禍のためにアフリカでの現地調査ができなかったために、アイヌのビーズ文化を含めて近現代における世界のビーズ文化圏の検討をするなかでアフリカを位置づける試みを行った。そこで、世界を便宜的に6つに区分して各文化圏の特徴を記述・分析することから、アフリカの特徴を把握できた。 6区分とは、A中国産・日本産ガラスビーズの広まった地域、B特定の素材に特化しない地域、C貝類の素材に特化した地域、D貝類、石類、ガラスの組み合わせの地域、Eビーズ玉生産の地域、そしてFヨーロッパ産ガラスビーズの広まった地域である。 アフリカは、ヨーロッパ産ガラスビーズを利用する地域Fであること、アイヌのビーズ文化はAであり、ガラス玉を好む点では、2つの地域における共通性を指摘できた。ただ、ケニアの牧畜民サンブルやカメルーンの諸社会においては、およそ100年前にはガラスビーズが今ほどに導入されておらず真ちゅう製のものが利用されいて、どうしてガラスビーズが過去数十年で急激に入っていくのか、その理由は明らかにはできなかった。 また本年度は、国立アイヌ民族博物館と国立民族学博物館との共催によって特別展示ビーズが開催された。このため、民博の収蔵庫にあるアフリカのビーズの標本資料を調査した。民博では、ディンカ、サンブル、ヨルバ、サン、ズールー、ヒンバ、クバなどの個々の民族の装飾文化を示すものを所有しており、物質文化をとおしてアフリカ内のビーズ文化の地域性を把握することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アフリカのビーズは、素材としてはガラスビーズとタカラガイのビーズに特徴がある点、アフリカ内の諸民族によって好まれるビーズが異なることが明らかにされたが、具体的な現地調査ができていない。このため、ケニアのビーズ調査においては、オンラインでの調査を試みた。また、ヨーロッパ産のガラスビーズに焦点をあてると、ヴェネチア産とボヘミア産では流通している地域が異なっていたが、その背景となる理由もまたわかっていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、アフリカ各地での現地調査を基本にしながらも状況に応じてオンライン調査を併用する予定である。また、ビーズ関係の歴史資料はとくに中部や東アフリカにおいてはベルギーのアフリカ中央王立博物館に保管されていることから、こちらでの調査も必要になっている。
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