研究課題/領域番号 |
20H04444
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80020:観光学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
小口 孝司 立教大学, 現代心理学部, 教授 (70221851)
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研究分担者 |
大江 靖雄 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (60302535)
花井 友美 帝京大学, 経済学部, 准教授 (70634525)
川久保 惇 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (80816116)
浦川 邦夫 九州大学, 経済学研究院, 教授 (90452482)
宮川 えりか 国際基督教大学, 教養学部, 助教 (20937289)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
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キーワード | 観光心理学 / メンタルヘルスツーリズム / ポジティブツーリズム / 旅行 / ポジティブ心理学 |
研究開始時の研究の概要 |
ツーリズムには多様な効果があることが知られているが、その中でも本研究ではツーリズムの心理的効果を対象とする。個人、集団、組織におけるツーリズムを、その属性や心理的評価によって把握し、心理的効果を調整する変数として楽しむ傾向性であるセイバリングと新たに提唱するディープニングとを設定し、これらが幸福感、ジェネリックスキルなどの心理的効果の向上にどのように結びつくのかを明らかにしていく。さらに心理生理学的観点からもツーリズムの心理的効果を検証する。以上によって、大きな成果をもたらすツーリズムの新たな方策を示唆することができ、学界のみならず産業界にも大きな貢献をすることが期待される。
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研究実績の概要 |
当該年度においては、コロナの影響もあり、当初予定していた対面の研究が実施できなくなったり、国際学会への参加、発表がオンライン開催になったりするなどしたため、予算は予定通りに執行できなかった。このような状況に際して、研究計画を柔軟に変更し、オンライン調査の実施や論文執筆・公刊を進めることに重点を移した。さらには本研究において当初目指した研究目的に合致する形で、コロナの影響を検討するサブテーマを設けるなどして対処したために、十分な研究実績を残すことができた。 コロナ禍におけるツーリズムと心理との関わりとして、日本国際観光学会論文集に「コロナ禍におけるマイクロツーリズムの観光動機と観光地選択との関連」を公刊することができた。Annals of Tourism Researchには、セイバリングに関する論文"Savoring tourism: Exploring basic processes."が掲載された。さらに、休暇のどのような側面が幸福感につながるのかを示した“What Promotes the Happiness of Vacationers? ”がFrontiers in Sports and Active Livingに採択、公刊された。また、多様な対象へのツーリズムの効果を検証するものとして、家族を対象にした"Family tourism improves parents’ well-being and children’s generic skills." がTourism Managementに掲載された。この他、Tourism Economicsにおいて"Investigating farmer’s identity and efficiency of tourism-oriented farm diversification"が公刊された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績に記載したように、コロナ禍にともなう社会的状況、研究環境の激変に伴い、予算費目の変更、年度の繰り下げなどがあったため、当初計画とはずれが生じてしまっていた。しかしながら、こうした状況に対処して、申請した研究課題に合致する形で研究テーマを若干修正しながら、研究に取り組み着々と業績を上げている。特に、観光研究における3大ジャーナルと言われるトップジャーナルに2本の論文が掲載された。観光学の分野では、論文が3大ジャーナルに掲載されること自体が至難であり、それを1年間で複数本の論文を輩出している科研費研究は極めて少ないと思われる。加えて多くの国際誌、国内誌などにも掲載されており、研究が着々と積み重なってきている。こうしたことから、「当初の計画以上に進展している」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
社会的状況、研究環境の変化にも拘わらず、それに対処する形で、研究を進め、当該領域におけるトップジャーナル(国際学術誌)への掲載が進むなどの成果を残している。それゆえ、このまま順調に研究を進め、さらに研究が終了したデータを論文化して、国際ジャーナルへの投稿を続けていきたい。特に、2023年度は最終年度にあたるため、蓄積された研究知見、データを論文化することに注力していきたい。
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