研究課題/領域番号 |
20H04465
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
河地 有木 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 放射線生物応用研究部, 上席研究員 (70414521)
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研究分担者 |
神谷 富裕 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (70370385)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | RIイメージング / 元素動態 / 放射線計測 / 放射性同位元素(RI) / 放射線検出器 / コンプトンカメラ / 植物栄養動態 / ラジオアイソトープ |
研究開始時の研究の概要 |
植物体内の元素の動きを高精度にイメージングし、その輸送メカニズムを解明することで、新しい作物の創出や栽培技術の革新を可能にしてきた。植物体内の無機元素のほとんどはイオンの形態で存在するため、RIトレーサの利用が適している。しかし、現状では対応可能な種類が限られているため、多様な元素の輸送動態とそれらの拮抗作用の解析は難しい。そこで、撮像可能なRIトレーサ種を増やし、生きたままの植物体内で追跡可能な元素種を増やすとともに、複数RIの同時撮像が可能な植物実験技術を構築する。これを用いて、元素が複雑に絡み合う輸送メカニズムを解明することで、農業の現場が抱える具体的な課題の解決法を導き出す。
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研究成果の概要 |
本研究成果によるプレスリリース「干ばつを生き抜くイネの戦略」は、多くの紙面で掲載され注目された。ここでは、地中の根の機能を探る新たな植物RIイメージング技術を開発した。これを用いて、水分状況に応じて栄養の分配先を選択的に素早く切り替えるという仕組みを持つ、イネの耐干ばつメカニズムの一端が明らかになった。これは、植物の生存戦略を詳細に解明する強力なツールだと結論づけた。その他、洪水耐性メカニズムの解明のため植物体内ガスの流れをイメージングする技術を開発した成果、大麦の鉄輸送動態に関する成果が挙げられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
農作物の生産性などを左右する植物が持つ生理機能を探索する強力なツールとして、植物RIイメージング技術を形作った。植物栄養学を基盤とした植物体内の元素の動きを可視化する技術を応用する研究手法の有用性を示すことができた。
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