研究課題/領域番号 |
20H04509
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 |
研究代表者 |
神戸 裕介 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 主任研究員 (30747671)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 収縮力 / 心筋組織 / ゲル / FRET / シルク / コラーゲン / 同期性 / 足場材料 / 同期 / シルクフィブロイン / FRETセンサー / 生分解性 / 生分解 / 生体材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,再生心筋組織の階層構造における各レベル(分子群,細胞,組織)の収縮力を同時に計測する技術を開発することで,再生心筋組織の収縮力発現メカニズムを解明する.また,力の変化を可視化できるセンサーやこれを固定したゲル状細胞培養基材などの周辺技術の確立も行う.本研究により,分子群や心筋細胞の個々の収縮力が,集合体となって,相乗的に増強されるメカニズムが明らかとなり,再生心筋組織の収縮力を増強させるための組織工学的な設計指針が得られる.
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研究成果の概要 |
本研究では、再生心筋組織の階層構造における各レベル(分子群、細胞、組織)の拍動収縮力を計測する技術を開発し、再生心筋組織の拍動収縮力発現メカニズムの一端を解明することを狙った。分子群レベルの拍動収縮力計測系の構築には至らなかったが、心筋細胞の拍動収縮力と再生心筋組織のそれの計測技術を構築できた。その結果、組織レベルの計測で得られた再生心筋組織の単位面積当たりの拍動収縮力は、細胞レベルの計測で得られたそれの約30倍強いことが分かった。再生心筋組織の拍動収縮力は、個々の心筋細胞が生み出すそれの単純な足し合わせではなく、心筋細胞群の配向や拍動の同期性等が相乗的に作用する結果であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同一の再生心筋組織サンプルの拍動収縮力を細胞レベルと組織レベルで計測する技術の創出とこれによって得られた知見は、再生心筋組織の階層構造に伴う拍動収縮力の増強機序の存在を示唆した。これを明らかにすることは、ナノ・マイクロスケールの構造体の機能や挙動が、それらの集合体としてのマクロ構造体の機能を生み出す機構の理解に繋がる。また、機能的に成熟した再生心筋組織が構築できるようになり、心臓の再生医療の発展にも結び付く。
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