研究課題/領域番号 |
20H04539
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
宮田 隆志 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (50239414)
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研究分担者 |
岩崎 泰彦 関西大学, 化学生命工学部, 教授 (90280990)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2020年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 刺激応答性高分子 / 細胞 / メカノバイオロジー / 動的架橋 / 時空間制御 / ゲル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,動的架橋戦略に基づいて新規な刺激応答性高分子を設計し,時間的・空間的な刺激に応答した物理的・化学的性質変化によって細胞挙動の制御を試みる。特に,動的架橋として光二量化や生体分子複合体を利用して新規な刺激応答性高分子を設計し,各種刺激に対する物理的・化学的性質の変化を調べる。さらに,これらの刺激応答性高分子から形成された材料表面やゲル内部で細胞を培養し,光や温度,生体分子などの刺激に基づく時間的・空間的な弾性率や表面パターン,親水性・疎水性の変化により細胞挙動を時空間的に制御できる細胞培養環境を設計する。
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研究成果の概要 |
動的架橋戦略に基づき,刺激に応答して物理的・化学的性質を変化させる3種類の刺激応答性高分子(光・温度応答性ゲル,光・生体分子応答性ゲル,光応答性フィルム)を設計し,その表面や内部で細胞培養を行った。光・温度応答性ゲルは,光により弾性率を,温度により親水性・疎水性を変化させ,その物理的・化学的性質によって細胞の接着挙動が変化した。光・生体分子応答性ゲルは光と生体分子の存在によりゾル-ゲル相転移し,その内部で細胞培養すると細胞増殖は抑制され,生体分子添加でゾル状態に戻すと細胞は再び増殖した。光応答性フィルムは光照射により弾性率を変化でき,細胞は未照射部位に優先的に接着して細胞パターンが形成された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動的架橋戦略に基づいて光や温度,生体分子で物理的・化学的性質を調節できる3種類の刺激応答性高分子の設計に成功し,その表面や内部で細胞培養を行った。このような刺激応答性高分子は時間的・空間的に細胞の挙動を制御できる細胞環境(スマートニッチ)を提供でき,革新的な時空間制御型細胞培養システムを開発するための材料として期待できる。本研究により,学術的には高分子科学によりメカノバイオロジーの発展に貢献し,実用的にも再生医療における幹細胞の増殖や分化を制御する革新的材料システムの提案に繋がる成果として社会的意義も大きい。
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