研究課題/領域番号 |
20H04543
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
西條 芳文 東北大学, 医工学研究科, 教授 (00292277)
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研究分担者 |
片山 統裕 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 教授 (20282030)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2020年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 超音波 / 経頭蓋 / 4次元 / マウス / 微小血流 / 4次元 / 微小血管 / 脳 |
研究開始時の研究の概要 |
脳の病態生理解明には、CT、MRI、PETなど既存の医用イメージングに加えて、高空間+高時間分解能とリアルタイム性を実現した手法が必要である。これらの条件をすべて備えた超音波は新たな脳機能診断モダリティーとなることが期待されるが、従来は頭蓋骨における超音波の減衰や屈折により脳の微細構造および微小血流の診断は不可能とされてきた。 本研究では、その限界を打破すべく、比較的頭蓋骨を透過しやすい低周波数超音波と新たに開発する256ch半球状アレイトランスデューサ、さらに高解像度を実現する信号処理を行うことで、リアルタイムに脳微小血管の血流可視化を行う経頭蓋超音波4次元イメージングを開発する。
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研究成果の概要 |
マウスの脳の微小血流を頭蓋骨越しに観察するために、低周波数の半球状アレイ型超音波トランスデューサによる3次元イメージングと微小血管を可視化するアルゴリズムとフィルタを開発した。 半球状アレイトランスデューサの256素子のうち28素子を用いたSTAは高いフレームレートを実現するとともに、全素子STAと同等の鮮明かつ均一な画像を得ることができた。 超音波信号の時間・空間的行列の特異値分解により組織と微小血流の自動判別に成功し、さらに 微小血流を鮮明に検出するtop-hatフィルタにより高解像度微小血流イメージングが実現した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「21世紀は脳科学の時代」と言われてほぼ20年が経過したが、脳機能には依然として未解明な部分が多い。脳機能評価方法として時間および空間分解能を両立し、脳全体をリアルタイムに評価可能な臨床的モダリティーの開発が重要である。したがって、高空間分解能を有し、かつリアルタイム性や小動物の行動分析に必要なポータビリティーをもつ超音波診断に対する期待は大きい。本研究における経頭蓋で3次元イメージングを行い、微小血流を観察する手法の原理検証により、サイズや周波数をヒトの脳に最適化することで、日本発の臨床用経頭蓋超音波診断装置を開発し世界展開することが期待される。
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