研究課題/領域番号 |
20H04546
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
熊田 博明 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (30354913)
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研究分担者 |
高田 健太 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 准教授 (10640782)
中井 啓 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50436284)
増田 明彦 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 主任研究員 (70549899)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | BNCT / 患者位置合わせ / 治療計画システム / 延長型ビームコリメータ / 加速器中性子源 / リアルタイム測定 / リアルタイム計測 / ホウ素中性子捕捉療法 / 中性子計測 / モンテカルロ / コリメータ / モーションキャプチャー / マルチリーフコリメータ / 中性子モニター / 三元系焼結体 / 追跡照射 |
研究開始時の研究の概要 |
照射時間が1時間程度と長いBNCTは、照射中に①患者の位置変動と②発生中性子の強度変化条件によって照射条件が変動するため、治療精度→治療成績に影響が出てしまう。この照射中の条件変化に対処するため (1)受動追従型BNCT用マルチリーフ・コリメータ (2)患者位置変動検知中性子ビームモニター、 の2つの要素技術を開発し、それぞれの実用化を図る。 さらにこの2つの装置と筑波大学のBNCT用治療装置・実証機の加速器制御系と統合し、“BNCT照射制御システム”の構築を目指す。この技術の実用化は、BNCTの照射精度を飛躍的に向上させ、病巣への線量集中と、周辺臓器への余剰線量の低減に寄与する。
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研究成果の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)は、照射中に照射条件が変動して治療精度に影響が出てしまう可能性がある。これらの課題に対して本事業では、延長型コリメータ製作し、このコリメータを組み合わせたビーム照射口から発生する中性子ビームを水ファントムに対する照射実験で確認して、実際のBNCTに適用できることを確認した。また、複数のレーザー光による位置合わせ装置を開発し、その位置精度の検証を実施した。線量の逐次計測技術については、シリコン半導体ベースの中性子モニターの特性測定を実施した。開発したコリメータ、患者位置合わせ装置、治療計画システムを筑波大学で開始したBNCTの治験に適用し、実用化を図った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
BNCTは、難治がん、再発がんに対する治療法として期待されている治療法である。BNCTはがん細胞に選択的に集積する薬剤との組み合わせによって治療効果を得る治療法であるため、これまではこの治療原理を利用することで、ある意味“ルーズな照射”が許容されていた。しかし、今後BNCTが、がん放射線治療として確立、普及するためには、一般の放射線外照射治療と同等の照射精度、治療精度が要求される。本研究は、BNCTの照射精度を向上に寄与する開発であり、開発した機器の精度検証でも、従来の手法、技術よりも高度化できることを確認した。さらに、開発した機器を実際の治験にも適用し、実用性の確認も実施している。
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