研究課題/領域番号 |
20J00115
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
朝比奈 良太 京都大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | レジデントメモリーT細胞 / アトピー性皮膚炎 / インターロイキン7 / リンパ管上皮細胞 / 組織常在型メモリーT細胞 / 上皮由来サイトカイン / リンパ管 |
研究開始時の研究の概要 |
アトピー性皮膚炎(AD)は、増悪と寛解を繰り返す慢性皮膚疾患であり、抗原暴露に対する過剰な免疫応答を低下させる寛解維持療法の開発が求められている。近年、組織浸潤後に長期間駐在し、抗原の再曝露に対して迅速に炎症反応を誘導するレジデントメモリーT(TRM)細胞が同定された。申請者は、CD4+TRM細胞を可視化するマウス実験系を新たに確立し、CD4+TRM細胞は真皮樹状細胞とともに毛包周囲に集簇塊(TRM細胞クラスター)を形成し、皮膚に駐在することを見出した。本研究では、TRM細胞クラスターの維持機構を解明し、イヌおよびヒトADに対する新規治療法の確立を目指す。
|
研究実績の概要 |
炎症収束後も皮膚に留まり、再燃時の炎症誘導に中心的な役割を果たすレジデントメモリーT(Trm)細胞の皮膚での維持機構は不明な点が多い。本研究では、ヒトおよびイヌのアトピー性皮膚炎の再燃誘導に関わるCD4+Trm細胞の制御に向けて、上皮由来サイトカインに着目してCD4+Trm細胞の維持機構の解明を目指し、以下の研究成果を得た。 遅延型過敏症マウスモデルの炎症収束期皮膚において、CD4+Trm細胞は真皮にクラスターを形成し、リンパ管に近接して局在していた。マウス皮膚のシングルセルRNAシーケンシング解析では、リンパ管上皮細胞(LEC)はメモリーT細胞の生存因子であるインターロイキン7(IL-7)を高発現しており、IL-7レポーターマウスの解析によりLECが真皮でのIL-7の主要産生細胞であった。LEC選択的にIL-7を欠損させた遺伝子改変マウスではアレルギー炎症収束後のCD4+Trm細胞の数が減少し、抗原再曝露に対する皮膚炎が減弱した。さらに、IL-7受容体の中和抗体の投与によりCD4+Trm細胞およびクラスターの数が減少した。最後に、ヒトのアトピー性皮膚炎患者の病変部皮膚を用いた免疫組織化学では、真皮のリンパ管近傍にCD4+Trm細胞クラスターを認めることを確認した。 これまでに毛包ケラチノサイト由来IL-7による皮膚T細胞の維持への関与は報告されているが、本研究ではLECとCD4+Trm細胞の新たな相互作用を明らかにした。LEC由来IL-7は、アトピー性皮膚炎に対する寛解維持療法の新規治療標的になり得ると考えられる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|