研究課題/領域番号 |
20J00169
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
門岡 千尋 筑波大学, 生命環境系, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Aspergillus nidulans / 一酸化窒素 / GAPDH / ストレス耐性 |
研究開始時の研究の概要 |
糸状菌(カビ)がどこにでもしつこく生えてくるのは、他の微生物と比較して極めて高い環境ストレス耐性を持つためである。本研究では、その多くが未解明な糸状菌の活性窒素種(RNS)ストレスへの耐性化機構の解明を目的する。そのために、遺伝学的解析およびRNS応答性遺伝子・タンパク質のオミクス解析を通して、モデル糸状菌Aspergillus nidulansのRNS耐性に関与する遺伝子を同定し、それら遺伝子が担う新たなRNS耐性化機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は糸状菌の活性窒素ストレス応答・耐性化の分子機構の解明のために行った。モデル糸状菌Aspergillus nidulansにおいて、一酸化窒素(NO)曝露時の遺伝子発現変動についてRNA-Seqによって解析した結果、2313遺伝子の発現量が上昇し、1076遺伝子の発現量が低下することが明らかになった。これら発現上昇した遺伝子の中にA. nidulansのNO耐性に関与する遺伝子が存在すると推定し、解析を行った。 本年度はNOストレスによって発現量が上昇することを見出した推定グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)をコードするgpdCについての解析を行った。まず、A. nidulansにおいてgpdCの遺伝子破壊株を構築し、NOストレス耐性を比較した結果、gpdC破壊株はNOストレスに対して感受性を示した。また、細胞内GAPDH活性を測定した結果、NOストレス条件下のgpdC破壊株の細胞内GAPDH活性は野生株の約10%に低下したことから、GpdCはNOストレス条件下の細胞内GAPDH活性の維持に重要な役割を持つことが示唆された。次に、GpdCおよび、A. nidulansの主要なGAPDHであるGpdAの組換え酵素を発現・精製し、酵素活性レベルでのNO耐性を比較した結果、GpdAの活性はNO濃度に依存して劇的に低下したのに対し、GpdCの活性はGpdAと比較して緩やかに低下したことから、GpdCはNO耐性をもつGAPDHであることが示唆された。さらに、GpdCが保存されていない出芽酵母においてGpdCを異種発現させ、NO耐性を比較した結果、NO耐性が向上したことから、GpdCの発現によるNO耐性化への寄与は極めて高いことが示唆された。以上の結果から、GpdCはNOストレス条件下での解糖系代謝の亢進を通して、糸状菌のNO耐性に関与することが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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