研究課題/領域番号 |
20J00197
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分80010:地域研究関連
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研究機関 | 国立民族学博物館 |
研究代表者 |
中村 友香 国立民族学博物館, グローバル現象研究部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 南アジア地域研究 / 医療人類学 / 慢性の病い / 病いの語り / 糖尿病 / 先住民 / 改革運動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、近代医療の市場化と拡大がすすむ現代ネパールにおいて、人々の生活世界と身体の捉え方がいかに変容しつつあるのかを、糖尿病患者の治療実践から明らかにすることである。特に医療アクセスをめぐる社会関係、科学技術をいかに受け入れたり再解釈するのか、医療アクセスの格差が生む運動などに着目する。これらを通じて、状況に応じて身体と自らの生活を適合させたり吟味することで、身体的苦悩(病い)を生き抜こうとする患者の生活世界を民族誌として描く。
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研究実績の概要 |
2021年度、報告者は『ネパールにおける近代医療の市場化―医療アクセス・薬剤・身体経験―』という研究課題について以下の活動を行った。 2021年度は主に、これまでの研究成果発表と日本国内における調査を行った。第一に、医療の市場化が著しいネパールにおいて、糖尿病患者らがいかに薬剤を購入しているのか、また薬剤が包摂する多様な意味とそれが自己治療に対して与える影響に関して論じた論文が掲載された。 第二に、身体経験に関する語りと、医療従事者との経験共有の在り方についてAnnual Conference on South Asiaで発表を行った。新型コロナウイルス感染拡大の影響でネパールでの現地調査を行うことは叶わなかったが、この点については国内において以下の調査を行った。まず、在日ネパール人を対象に、病いの経験や医療アクセス、医療従事者との関わりについてインタビュー調査を行った。医療通訳のボランティアを通じて医療現場における相互行為の在り方の観察調査も行った。また、物語の類型や場を共有するもの同士の相互作用による物語の変容等の在り方を理解するために、日本の語り部と呼ばれる人々の現代的実践について岩手県遠野市でインタビュー調査を行った。 第三に、西ネパールの医療状況や社会文化的背景をより詳しく理解するために、当該地域に住む先住民である、マガール及びタルーの人々の保健医療に関する資料収集及び日本国内におけるインタビュー調査に取り組んだ。 このほか、前年度までの研究成果を整理し、『病いの会話―ネパールで糖尿病を共に生きる』を京都大学学術出版会から出版した。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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