研究課題/領域番号 |
20J00255
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
村中 智明 鹿児島大学, 農学部, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 光周性 / 局所適応 / 概日リズム / アオウキクサ / 多様性 / 概日時計 / 発光レポーター / 緯度クライン |
研究開始時の研究の概要 |
日本は南北に長く様々な環境を内包しており、広域分布種の形質は、しばしば遺伝的に分化した局所適応を示す。本研究では、水田雑草アオウキクサを材料に、開花時期を決定する花成誘導日長の多様化、およびその分子基盤を解明する。日本産アオウキクサの誘導日長は、南北間に加え、同一緯度帯に大きな多様性が見られる。これは水田の多様な栽培暦への局所適応の可能性がある。さらに、概日リズム周期と誘導日長に相関がみられ、概日時計の周期多様性が誘導日長多様化のリソースとなる可能性が示唆された。そこで、水田環境・誘導日長・概日時計の多様性に対し、生態・分子・遺伝と多方面から解析を進め、局所適応の分子機構を解明する。
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研究実績の概要 |
単子葉類アオウキクサ属の長日植物イボウキクサと短日植物アオウキクサは実験室での日長処理により短期間で花成を誘導できるため、光周性のモデル植物として生理実験に利用されてきた。一方で、光周性の分子機構の解析は不十分であり、同属内で日長応答が逆転している理由も不明であった。そこで、イボウキクサ、アオウキクサに対し、短日・長日条件で2時間毎の日周サンプリングを行い、RNA-seqによるトランスクリプトーム解析を行った。開花条件でのみ発現するFT遺伝子のホモログが同定され、イボウキクサでは長日条件の夜と昼に2つのピークを持つ発現パターンを、アオウキクサでは短日条件の夜の後半でのみ発現するパターンを示した。アミノ酸配列をもとに系統樹を作成したところ、イボウキクサとアオウキクサのFTホモログは別のクレードとなった。アオウキクサのFTホモログは、他の単子葉植物で短日誘導が報告されたFTホモログと同じクレードになった。興味深いことに、イボウキクサも、アオウキクサのFTホモログと同じクレードで、短日条件の夜の後半で発現するFTホモログを有していた。イボウキクサは短日条件で開花しないので、このアオウキクサ型FTホモログは、花成誘導能を持っていないか、他の遺伝子から機能阻害を受ける可能性が高い。現在、これらのFTホモログの機能解析を進めている。 アオウキクサの常緑越冬系統、常時開花系統についてリシーケンスを実施した。リファレンスであるアオウキクサゲノムは、RNA-seqデータによるアノテーションを進めている。アオウキクサ2倍体系統について、5回自殖による純系系統を樹立した。今後の分子生物学的解析は本系統をモデルとして展開する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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