研究課題/領域番号 |
20J00261
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山崎 洋人 東京大学, 大学院理学系研究科, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | ナノポア / 生物物理 / 局所加熱 / 熱的融解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ナノポアサーモスコピーを用いて、タンパク質の立体構造の解析に取り組む。ナノポアサーモスコピーは、ナノポア計測という単一生体分子の形状を解析するに電気生理学的手法に、温度コントロールを加えることで、単一生体分子の熱的な立体構造変化を読み解く手法である。これを用いることにより、申請者は、未だ未解明部分が多いタンパク質の立体構造に関する新たな知見の獲得を目指す。
|
研究実績の概要 |
本研究は、ナノポアサーモスコピーを活用して、タンパク質の立体構造状態を観察し、波形解析を駆使することで、最終的には、生体分子構造の理解を目指す。本年度は、ナノポアサーモスコビーを用いた立体構造解析に向けて、波形データの詳細な解析・ナノポア通過時のモデルタンパク質構造状態の検証を行った。 まず、昨年度の研究成果であるモデルタンパク質シトクロムcのナノポア計測結果において、遮蔽率60~50%程度の領域にブロードな通過時間分布が見られた。この研究成果の詳細な理解を深めるため、シトクロムcナノポア通過波形の電圧依存性について、解析したところ、遮蔽率60~50%程度の領域に存在する通過波形の割合が電圧上昇に伴い増加する傾向があった。この遮蔽率60~50%程度の領域に存在するナノポア通過波形は、膜タンパク質ナノポアを用いた先行研究においても、同様なナノポア通過波形結果が得られており、ナノポア通過時における分子とナノポアの相互作用、もしくは立体構造変化が由来することが示唆されている。この先行研究結果を参考にして、タンパク質変性剤である塩酸グアニジニウムを加えて、シトクロムcの構造変化がナノポア通過波形に与える影響を検証した。すると、塩酸グアニジニウムを加えたサンプルの方がこの遮蔽率60~50%程度の領域に占める通過波形の割合が多くみられ、この領域における波形分布は構造変化が由来することを示唆された。 最後に、ナノポアサーモスコピーを活用して、シトクロムcのナノポア通過波形を観察したところ、ナノポア温度上昇に伴い、遮蔽率の推移が見られており、この研究結果は局所加熱場における立体構造は印加電圧場のみの条件と異なる可能性を示している。今後、温度上昇によるイオン流動性や分子通過流動性などその他の要因を精査し、本研究で明らかとなった成果をまとめる予定である。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|