研究課題/領域番号 |
20J00302
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
平野 貴大 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | イマーム派 / 十二イマーム派 / シーア派 / イスラーム神学 / イスラーム法学 / イラン / ザイド派 / イスマーイール派 / インドネシア / IJABI / イスラーム / ハディース / 極端派 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、現代のシーア派の最大宗派である「十二イマーム派(以下、イマーム派と呼ぶ)」の自他認識の形成と発展を主題とする。アラビア語・ペルシア語の一次文献の読み込みと現地調査によって得られた成果をもとに、初期のイマーム派の学者たちがイスラームにおける他宗派をどのように理解してきたのかということを9世紀後半から11 世紀後半までの文献の分析を通じて明らかにすることを目指す。初期にその基礎が確立した同派の自他認識が、イマーム派が歴史上初めてイランで多数派となったサファヴィー朝期においてどのように定説化し、それが現在にいかに継承されているかを解明することも目指す。
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研究実績の概要 |
本年度の研究成果は(1)海外における文献集・意見交換・インタビュー、(2)去年までの研究成果の発表、(3)今年度の研究成果の発表準備、に分けられる。 (1)一昨年度よりコロナ禍で延期していたイランでの文献調査を今年度に行った。イラン渡航ではシーア派研究において重要な文献を多く入手でき、本研究に直接的に関係するような研究書も入手することができた。 (2)去年までに11世紀までのイマーム派学者たちの神学的・法学的観点での自他認識を明らかにすることができた。イマーム派の他派認識の研究として、同派のシーア派系諸派に対しての見解も分析してきたが、それに加えてシーア派諸派それぞれ(イスマーイール派とザイド派)の学者たちの主張とイマーム派の思想を「ハディース」という宗教的伝承をもとに分析した。その結果、イマーム派はイスマーイール派という宗派と多くの教説を共有する一方で、ザイド派とは大きく異なる思想を持っていたことがわかった。この成果は日本宗教学会で研究発表した。 (3)本年度は現代までのイマーム派学者たちの神学書・法学書を分析し、同派の通史的な自他認識を明らかにすることであった。本年度はとりわけ合理主義の文献を読み込んだ。その結果、現代のイマーム派の自他認識は11世紀の議論の延長線上にあり、西洋との対峙といった現代的問題を除けばその内容もおおむね継承されていることがわかった。これらの研究成果は今年度中に発表することができなかったが、単著と共著(いずれも作品社)の形で出版予定である。単著はPDの3年間の研究成果を盛り込んだもので2023年の上半期に出せるように準備中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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