研究課題/領域番号 |
20J00410
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
百合草 寿哉 (2020-2021) 東北大学, 理学研究科, 客員研究者
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特別研究員 |
百合草 寿哉 (2022) 東北大学, 理学研究科, 客員研究者
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 団代数 / τ傾理論 / Bongartz completion |
研究開始時の研究の概要 |
多元環の表現論/団(クラスター)代数理論の重要な対象であるgentle代数/曲面団代数を調べる。gentle代数は(点付き)曲面の分割と、曲面団代数は曲面の三角形分割と対応する。この観点からgentle代数は、曲面団代数の自然な拡張とみることができ、双方の研究を適用しさらなる発展を促進する。 具体的に、近年研究が盛んな散乱図形を考える。表現の安定性を実現する安定性散乱図形と、団多様体を実現する団散乱図形が存在し、曲面団代数の場合(例外型を除き)それらは一致する。一般にgentle代数から団散乱図形は定義されないが、曲面団代数の団散乱図形の構造から、gentle代数の安定性散乱図形を調べる。
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研究実績の概要 |
団代数の生成元である団変数は、fベクトル、gベクトル、cベクトルと呼ばれる不変量を持つ。団変数の変異に伴いfベクトルにも変異が定義され、行田氏と藤原氏はgベクトルとcベクトルを用いたfベクトルの漸化式を与えることで、fベクトルを再帰的に定義した。一方、団代数にはヤコビ代数の加群圏による圏化が存在し、団変数と“到達可能な”直既約τリジッド加群が対応し、fベクトルとそれらの次元ベクトルが一致する。また、τ傾理論においてもgベクトルとcベクトルが存在し、団代数のそれらと一致する。 本年度は圏論の観点から、ヤコビ代数を含んだより大きいクラスである団傾(cluster tilted)代数に対し、gベクトルとcベクトルを用いた直既約τリジッド加群の次元ベクトルの漸化式を与えた。特に、上記のfベクトルと同じ漸化式で与えられる。 応用の一つとして、点付き曲面から定義される曲面団代数とLabardini-Fragosoが定義した曲面ヤコビ代数を考える。境界がなく穴を一つのみ持つ閉曲面(一穴閉曲面)以外の点付き曲面に対し、曲面団代数の団変数と曲面のタグ付き曲線が一対一対応し、fベクトルと交点ベクトルが一致する。また、曲面ヤコビ代数の直既約τリジッド加群は全て到達可能であるため、次元ベクトルが全てタグ付き曲線の交点ベクトルで与えられる。一方、一穴閉曲面において、到達可能でない曲面ヤコビ代数の直既約τリジッド加群が存在するが、全ての直既約τリジッド加群と曲面のタグ付き曲線と一対一対応する(団変数とは一対一ではない)。今回得た漸化式を用いることで、この対応における次元ベクトルと交点ベクトルが一致する。即ち、全ての点付き曲面に対し、曲面ヤコビ代数の直既約τリジッド加群の次元ベクトルが交点ベクトルで得られる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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