研究課題/領域番号 |
20J00607
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 総合地球環境学研究所 (2022) 京都大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
大西 雄二 総合地球環境学研究所, 研究基盤国際センター, 特任助教
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 安定同位体比 / 琵琶湖 / アンモニウム / 遡上魚 / 生態化学量論 / 安定同位体 / 核酸 / リン |
研究開始時の研究の概要 |
生物体の炭素・窒素安定同位体比測定を用いた食物網構造解析は古くから様々な生態系へ適用されてきた。しかし近年、餌と動物の同位体比の差(濃縮係数)は生物種や系によって異なることが明らかとなってきた。そこで本研究では、この濃縮係数変動の要因を解明することを目的として、餌と生物の炭素・窒素・リン元素比の関係に注目した。異なる炭素・窒素・リン元素比を持つ餌で水生動物を飼育し、それぞれの濃縮係数との関係を明らかにする。また、それぞれの飼育系で動物体内の代謝がどのように変化しているかを明らかにするために代謝物質の濃度や同位体比も測定する。
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研究実績の概要 |
最終年度であった2022年度には、魚類遡上時期に増加する河川水中のアンモニウムの起源を定量的に推定する手法を開発することを目的として、2020、2021年度に滋賀県内の知内川・安曇川・姉川・大川・鵜川にて採取した試料の分析を進めた。まず、知内川をモデル河川として、琵琶湖に生息する魚類が大規模に遡上してくる夏季に、多地点で採取した試料の河川水中アンモニウムの濃度と窒素同位体比を測定した。その結果、遡上魚の密度が増加するにつれてアンモニウムの濃度・窒素同位体比が上昇していた。これらの結果から、河川水中の増加したアンモニウムの起源が魚類による排泄効果によると推定された。さらに、その手法を適用することによって、遡上魚の排泄によって供給されたアンモニウム窒素が底生藻類へ取り込まれ、さらにその藻類を摂食した藻類食昆虫にまで伝播していく様子を定量的に捉えることに成功した。この成果により1件の学会発表を行い、共同研究者と共に国際誌投稿へ向けて論文を2件執筆中である。 次に、複数河川で同様の手法を適用し、河川水中のアンモニウムの起源として、これまで知られていた遡上魚による排泄や死骸分解だけでなく、おそらく魚類の産卵行動に伴う河床撹乱による河床堆積物からの溶出も重要である可能性が示された。しかし、本研究課題の期間内にこの仮説を検証するには至らなかった。引き続き、この仮説を検証するために同河川での調査を継続し、論文を執筆する予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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