研究課題/領域番号 |
20J00716
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | お茶の水女子大学 |
研究代表者 |
矢菅 浩規 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 特別研究員(PD) (10844582)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 毛管現象 / 濡れ / 液滴 / 微細加工 / マイクロ流体デバイス / スケーリング則 / 置換現象 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,自律駆動する液滴マイクロ流体デバイスを実現する事である.このため,①マイクロ構造中で生じる水と油,空気に関わる浸透現象の包括的探究と背後に潜む主要な法則性の抽出を行い,②毛管現象を駆動力とする液滴の生成と輸送,融合等の機能を持つデバイスを実現する.近年,マイクロ流路中で生成された微小な油中水滴を利用し,医療診断におけるハイスループット化や定量化が実証されているが,本研究により液滴マイクロ流体デバイスが毛管現象で駆動可能,つまり外からのエネルギ供給なく駆動可能となれば,高感度・定量解析可能なポータブル医療診断チップの開発につながると期待される.
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研究実績の概要 |
2022年度は、前年度に確認された理論式からのずれを低減するためデバイス製作方法の改良を行うとともに、ずれの原因に関する考察を行った。 まず、開毛管デバイスの製作方法の検討を行った。前年度まで、モールディングによる開毛管の製作を行ってきたが、この方法では、鋳型へのディップコーティング時にシリコーンレジンが過剰に堆積することにより開毛管末端での寸法誤差が生じた。そこで、2022年度は、鋳型に溶液の排出口を設けシリコーンレジンの過剰な堆積を防ぐ方法を提案した。結果として、溶液が適切に排出され寸法誤差が小さくなることを確認した。 続いて、製作した開毛管を用いて実験を行い、取得したデータをもとに理論からのずれの考察を行った。ずれの傾向として、高粘度の油を使用する、または表面張力が低い水溶液を使用する場合で、ずれが大きくなることがわかった。今回、理論の構築の上で、開毛管内のみの粘性散逸を考慮しているが、実際には流入口付近の油の粘性散逸も関わっているため、高粘度の油で理論からのずれが大きくなったと考えられる。また、水溶液の表面張力が低い場合、水溶液から油への置換が起こりづらく、壁面でのStick-Slip現象の影響が大きくなったと考えられる。また、油中に蛍光色素を含ませて実験を行い、これまでの光学観察で検出されていたメニスカスに先行する薄膜(Precursor film)の存在を確認した。こちらに関しては、異なる粘度のオイル、表面張力を有する水溶液を用いた場合でも一様に確認されため、ずれに直接的な影響を与える可能性は低いが、開毛管に特有の現象であると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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