研究課題/領域番号 |
20J00876
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
|
研究機関 | 筑波大学 (2021-2022) 国立研究開発法人理化学研究所 (2020) |
研究代表者 |
森川 桃 筑波大学, 医学医療系, 特別研究員(SPD)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 精神疾患 / 統合失調症 / 神経細胞 / 樹状突起スパイン / 受容体 / キネシン分子モーター / 細胞内輸送 / モデルマウス解析 / 分子モーター |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症は、思考や行動、感情などを統合する脳の機能の破綻による幻覚や異常行動の発現を主症状とする精神疾患である。現代では100人に1人が発症するが、その根本的な治療法はまだ確立していない。神経細胞のスパイン表面に発現するNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)の局在と、NMDARを介したシナプス可塑性が統合失調症に関与することが報告されており、本研究では統合失調症患者の感受性変異を導入した統合失調症モデルマウスを用いてNMDARの制御メカニズムを詳細に解析する。感受性変異が引き起こす分子カスケードの異常を解明することで、統合失調症の根本的な治療可能性を探索する。
|
研究実績の概要 |
神経細胞におけるスパイン表面の受容体局在制御は、様々な脳高次機能を支える重要な機構であり、特にNMDA型受容体(NMDAR)の機能異常は、精神疾患のひとつ、統合失調症をもたらすことが報告されています。NMDARは大脳では主にNR2AとNR2Bという2つのカルシウムイオン透過能の異なるサブタイプが発現しており、スパイン表面に発現するNR2A/NR2B比率がダイナミックに変化することが、NMDARを介した神経可塑性を制御する分子機構の基盤になっているのではないかと考えました。しかし、その局在を制御しNR2A/NR2B比率を変化させるアダプターや輸送タンパク質の機能の全体像はまだ明らかになっていません。 統合失調症は、思考や行動、感情などを1つの目的に沿ってまとめていく能力、つまり「統合」する脳の機能が破綻することで幻覚や妄想による異常行動の発現を主症状とし、意欲・自発性の低下などの機能低下、認知機能低下なども引き起こす精神疾患です。現代では100 人に1人が統合失調症を発症すると言われていますが、その根本的な治療法はまだ確立しておらず、抗精神病薬による薬物対症療法と、心理社会療法により症状の緩和を図っているのが現状です。しかし、一旦統合失調症を発症すると慢性的な経過をとり、患者のクオリティーオブライフは著しく低下するため、根本的な治療法の開発が待たれています。 本研究ではキネシン分子モーターの統合失調症感受性遺伝子変異に着目し、変異を導入したマウスの解析を通してNMDARの関与する分子機構の解析と統合失調症の治療戦略の開発を目指して研究を進めました。その結果、NR2AとNR2Bそれぞれの特異的なキネシン分子モーターの輸送動態の解明を通して、細胞レベルおよび個体レベルで統合失調症様の表現型を回復することに成功しました。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|