研究課題
特別研究員奨励費
本研究では線虫の単一神経細胞をアジド基で特異的に標識し、標識した細胞を50~100匹の線虫から回収することで、少数の線虫から目的神経細胞特異的なプロテオミクス解析を行うことを目的とする。本研究課題を行うために (1) 非天然アミノ酸による線虫一細胞特異的なタンパク質のin vivo標識 (2) 少数線虫個体から目的細胞特異的なタンパク質を調製するためのin capillary調製法の開発 の二点を行う。最終的にはこれら二点を統合し記憶などの高次生命現象に伴って線虫の目的神経細胞で変動するタンパク質群を探索する。
本研究では線虫の単一神経細胞をアジド基で特異的に標識し、標識した細胞を50~100匹の線虫から回収することで、少数の線虫から目的神経細胞特異的なプロテオミクス解析を行うことを目的とする。本年度は(1) 単一神経細胞に変異型フェニルアラニルtRNA転移酵素 (変異RS)を発現させるためのベクターの最適化 (2) 遺伝子回路を用いた単一神経細胞における変異RSの発現 の2点を主に行った。(1) 単一神経細胞に変異RSを発現させるためのベクターの最適化従来のベクターでは一部の細胞特異的なプロモーターにおいて変異RSを発現させることができなかった。そこで本年度はベクターのコザック配列を検討することで、従来と比べて発現量が多いベクターを構築した。コザック配列を検討することで、従来のコザック配列では発現することができないプロモーターにおいて、変異RSを発現することが可能となった。(2) 遺伝子回路を用いた単一神経細胞における変異RSの発現従来のベクターを用いると、2つのプロモーターを組み合わせなければ単一の神経細胞に変異RSを発現することができない場合に対応できない。そこでsplit cGALシステム (et al PNAS) を用いて、二つのプロモーターが共通で機能する細胞のみに変異RSを発現できるシステムを構築した。さらに、1つのプロモーターだけが機能して、もう一方のプロモーターが機能しない場合に発現するシステムをcGALシステムとCRE-Loxシステムを組み合わせで検討した。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 6件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (1件)
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