研究課題/領域番号 |
20J00921
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
藤巻 峻 早稲田大学, 文学学術院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 習慣 / 目的的行動 / 依存 / 再発 / 更新効果 / 反応復活 / 復元効果 / 消去 / 道具的(オペラント)条件づけ |
研究開始時の研究の概要 |
薬物をはじめとする様々な依存症は大きな社会問題となっている。多くの人が依存症を克服できない原因の一つは、断ち切ったはずの行動が再発しやすい点にある。依存症は行動上の問題であることを踏まえると、依存や再発のメカニズムの解明には、依存的な行動の性質の解明が不可欠である。本研究では連合学習理論を軸とした実験と動画解析技術を駆使して、依存的な行動の性質を明らかにするとともに、依存症再発を防ぐための応用技術の確立に向けた研究を展開する。
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研究実績の概要 |
本年度は習慣行動から目的的行動への逆移行現象を検証するための行動実験を中心に実施した。基本的な方法としては、1)オペラント条件づけを通じた行動の訓練後の消去テストで習慣行動であることを確認する。2)行動を完全に消去する。3)消去された行動の再発をテストする。という3段階で検証した。昨年度は更新効果(renewal effect)という現象の手続きを用いた実験を行ったが、本年度は反応復活(resurgence)という現象も組み込んで実験を行った。2)と3)の間に特定の実験操作を導入することによって、一度は習慣として確立された行動が、再発テストでは目的的行動として発現することを明らかにした。この結果についての脳損傷実験による検討と、トラッキング技術を用いた目的的行動と習慣行動の生起に前後する前兆的な行動パターンの同定にも取り組んだ。これまでの研究では、目的的行動から習慣行動への移行を促進する様々な要因が明らかにされてきたのに対し、その逆のプロセスが起こりうるか、起こるとすればその要因は何か、という問いはほとんど検討されてこなかった。本研究は、目的的行動から習慣行動への移行は不可逆的なものではなく、特定の条件下では再び目的的行動へ戻る可能性を示した点に意義がある。習慣行動は薬物などに対する依存の基礎となることが様々な研究で示されてきた。本研究の重要性は、そうした依存的な行動を特定の操作によって目的的な性質の行動に戻すことができる可能性を示した点にあり、依存症の克服と再発可能性を最小限に抑える技法の発展に向けた基礎的な成果となりうる点に発展的な意義がある。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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