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固気液三相界線の物理機構解明のための分子スケール融合型研究

研究課題

研究課題/領域番号 20J01307
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分19020:熱工学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

手嶋 秀彰  大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 採択後辞退 (2021年度)
配分額 *注記
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードナノバブル / 気体分子 / 吸着 / 原子間力顕微鏡 / 界面張力 / 接触角 / 分子動力学解析
研究開始時の研究の概要

本研究は、ナノ計測技術と分子動力学シミュレーションを融合させることで、固体・気体・液体の三相が重なり影響しあう固気液三相界線のダイナミクスを実験・理論の両面で原子スケールから解き明かすことを目的とする。
既往研究では基板の凹凸や濡れやすさなどといった固体表面の性質のみが着目されていたが、本研究ではナノスケールの界面に現れる液体側・気体側の特異な性質にも新たに着目することで、この分野の新たな突破口を切り拓く。

研究実績の概要

本研究は,ナノ計測技術と分子動力学(MD)解析を融合させることで,固体・気体・液体の三相が重なり影響しあう固気液三相界線の物理機構を実験・理論の両面から原子スケールで解き明かすことを目的とする.
本年度の実験では,高配向性グラファイト-水界面に存在するナノスケールの気相を加熱し,その前後を原子間力顕微鏡によって観察することで加熱に伴う変化を調査した.その結果,気体分子が強く吸着して形成される非整列層と,数 nmの均一な厚みを持って存在するマイクロパンケーキの二種類の気相が観察された.加熱後の両者の挙動は大きく異なり,非整列層は表面が荒くなりその内部に多数の穴が形成される一方,マイクロパンケーキは三相界線が円形からジグザグな形状へと変化した.このように気相が変貌するメカニズムは,加熱に伴う気体分子の吸着・脱着現象と各々の気相の可動性の違いを考慮に入れることで,薄膜成長の観点から説明することができた.この結果は,固液界面のごく近傍における気体分子の物理を理解するための重要な知見である.
MD解析では,グラファイト壁面上に生成された窒素ナノバブルに関する解析を行った.その結果,界面ナノバブル中の窒素分子密度に応じて接触角が変化することが明らかになった.応力計算を用いて固気・気液界面張力をそれぞれ算出した結果,気液界面張力の値は密度に対して殆ど変化しない一方,固気界面張力は前述した吸着層の影響を受けて大きく変化し,接触角の密度依存性を引き起こす原因になっていることがわかった.これらの値と熱力学積分法によって求めた固液界面の付着仕事を用いてYoungの式から接触角を定量的に算出した結果,ナノバブルの形状から直接測った接触角と良く一致した.この結果は,Youngの式が界面ナノバブルのような微視的かつ二種の流体で構成される系でも成り立つのかという本質的な問いに答える重要な知見である.

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Zigzag gas phases on holey adsorbed layers2020

    • 著者名/発表者名
      Teshima Hideaki、Nakamura Naoto、Li Qin-Yi、Takata Yasuyuki、Takahashi Koji
    • 雑誌名

      RSC Advances

      巻: 10 号: 73 ページ: 44854-44859

    • DOI

      10.1039/d0ra08861g

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 純水中の高配向性グラファイト表面に吸着した気体分子について2020

    • 著者名/発表者名
      手嶋秀彰,高田保之,高橋厚史
    • 学会等名
      混相流シンポジウム2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 先行液膜を介した凝縮マイクロ液滴の自発移動2020

    • 著者名/発表者名
      手嶋秀彰,シルシエンドゥ ミスラ,高橋厚史,スシャンタ ミトラ
    • 学会等名
      日本機械学会熱工学コンファレンス2020
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 固体面上のナノバブルの界面張力に関する分子動力学解析2020

    • 著者名/発表者名
      手嶋秀彰,楠戸宏城,Bistafa Carlos,山口康隆
    • 学会等名
      第34回数値流体力学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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