研究課題/領域番号 |
20J01553
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
武田 一貴 北里大学, 獣医学部, 助教
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
|
キーワード | 化学物質 / 野生動物 / 毒性評価 / 代替法 / シミュレーション / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
環境中化学物質による野生動物の大量死は世界的な問題である。その原因は化学物質感受性の動物種差への理解不足である。感受性の種差は時に数百倍になるが、現在の化学物質安全性評価は実験動物でのみ実施され野生動物の情報は乏しい。 一方、野生動物への侵襲的な毒性試験は困難である。つまり現在野生動物の化学物質感受性を評価する手法自体が存在しない。 感受性種差の主要因は標的分子や代謝酵素の種差である。本研究では被毛から非侵襲的に入手できる遺伝子情報を用いこれらの種差を予測し、野生動物の化学物質感受性を評価する新規評価法を確立する。
|
研究実績の概要 |
本研究は野生動物における化学物質感受性の種差を非侵襲的に評価する新規評価法の確立を目的とする研究である。従来の化学物質評価は侵襲性の極めて高い化学物質生体曝露試験が必須であり、希少な野生動物においては禁忌である事が挙げられる。 これに対し本研究は被毛やデータベース等から非侵襲的に入手可能な遺伝子情報を用いて化学物質感受性の種差を評価する事を想起した。化学物質感受性の種差は主に標的分子・代謝酵素の遺伝子種差で決定される。本研究では野生動物に対する非侵襲的な化学物質感受性評価法としてcounter-QSAR (c-QSAR)コンセプトを提唱しその構築を試みた。 c-QSARでは各動物のDNA情報から構築した標的分子・代謝酵素3D構造と対象化学物質の結合性をシミュレートし、そのパラメーターと実測値の相関関係を機械学習法で解析する事でタンパク質の3D構造情報から感受性予測を行う。本手法により、被毛等から非侵襲的に入手可能なDNA情報を基に感受性評価が可能となる。 当該研究は東京工業大学でのケモインフォマティクス解析と北海道大学獣医学部での実測値測定を申請者自身が両立する分野横断型の研究を想定していたが、コロナ禍による緊急事態宣言により当該研究期間での研究遂行に多大な支障が生じた。 当初の研究計画では研究開始時に北大である程度の実測値測定を行ってから東工大での解析を実施する予定だったが、上記から本計画は実質遂行不可能であり計画の変更を余儀なくされた。そこで研究計画を一部変更し、文献ベースで実測値の報告があるヒト・齧歯類での遺伝子変異とこれに伴う表現型の変化を用いて上記c-QSARコンセプトの一先ずの完成を目指した。 この結果、単一のアミノ酸変異であっても分子動力学シミュレーションにより得られる性状に大きな差があり、これを用いた機械学習手法により感受性を予測する事が可能という事が明らかとなった。
|
現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|