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宋代仏教絵画史の再構築に向けた南宋仏画の総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20J01667
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分01060:美術史関連
研究機関京都大学

研究代表者

高志 緑  京都大学, 人文科学研究所, 特別研究員(PD) (80792720)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード王権主導の仏教事業 / 祥瑞表現 / 水陸会 / 普度大斎 / 普度明太祖長巻 / 五百羅漢 / 大徳寺伝来五百羅漢図 / 冥界信仰
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、日本に多数現存する南宋仏画の成り立ちを図像面や機能面から総合的に解明し、宋代の仏教絵画史を再考することである。このことは、単に南宋仏画の位置づけを考察するにとどまらず、その源流たる北宋時代の作品の再解釈を促し、両宋時代や周辺諸国の仏教美術史の再構築につながる成果が期待される。そのために、大陸に分布する宋代や近接する時代の壁画、石窟や工芸作品に表された浮彫や線刻の図像、その尊像構成などにも着目し、儀礼や思想背景という切り口から横断的に作品を比較し、宋代と相前後する時代の仏教美術の地域的展開を明らかにする。

研究実績の概要

令和4年度は、前年度に続きコロナ禍の影響により当初の研究計画を実行することが困難であったため、前年度の研究をさらに深める研究を行った。主に「普度明太祖長巻」(永楽5年・1407年)について、その五言語合璧の詞書(漢語、ペルシア語、タイ語、チベット語、モンゴル語)の解読・分析を行う研究グループに参加し、そこで明らかにされる多言語の詞書の内容と絵画表現の一致状況を美術史の立場から確認することで作品全体の内容理解に努めた。また、絵画の様式的な考察を行うため、宋元時代~明初ごろまでの中国絵画作品の図版資料を収集し、比較検討した。結果的に、宋元時代までの宮廷絵画の伝統と明時代以降に見られる新しい画風との併存が認められ、美術史上の過渡的様相が確認された。この過程で、国内調査(長野・定勝寺、鹿児島県歴史・美術センター黎明館)や国外調査(パリ・ギメ東洋美術館、大英博物館)を行い、関連する中国の仏教主題絵画を熟覧調査する機会を得た。
一方で、画巻に表される永楽帝主催の普度大斎の儀礼の在り方を、それ以前の洪武帝が主催した同儀礼との対比で捉えなおし、その意義を考察した。儀礼の本尊画像としては、これより時代の降る現存作例が参考となるが、水陸会(普度大斎と水陸会はほぼ同一の儀礼と考えられる)が明代の早い時期から密教的変容を遂げる段階において、この永楽帝の普度大斎が画期となった可能性が推測された。
これらの研究成果のうち、後者は疑偽経典研究会にて報告しており、前者は令和5年6月に行われる国際シンポジウム「「普度明太祖長巻」の言語文献学的・美術史学的研究」(仮)にて報告予定である(シンポジウムの内容はのちに報告書にまとめられる予定である)。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [学会発表] 「普度明太祖長巻」の美術史的位置(仮)2023

    • 著者名/発表者名
      高志 緑
    • 学会等名
      「普度明太祖長巻」に関する国際シンポジウム(仮)
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 永楽帝の普度大斎をめぐって―「普度明太祖長巻」を中心に2022

    • 著者名/発表者名
      高志 緑
    • 学会等名
      疑偽経典研究会
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] 「普度明太祖長巻」とその周辺―明初の仏教絵画をめぐる一考察2022

    • 著者名/発表者名
      高志 緑
    • 学会等名
      五台山仏教文化圏における文物の生成・継承・波及第一回ワークショップ
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 大徳寺伝来「五百羅漢図」に表された王権主導の仏教事業―画題の解明に向けての一試論―2021

    • 著者名/発表者名
      高志 緑
    • 学会等名
      第71回仏教史学会学術大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [図書] アジア仏教美術論集 東アジアⅤ(元・明・清)2022

    • 著者名/発表者名
      宮崎法子・森雅秀責任編集
    • 総ページ数
      692
    • 出版者
      中央公論美術出版
    • ISBN
      9784805511343
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [図書] 神仏融合の東アジア史2021

    • 著者名/発表者名
      吉田 一彦、曾根 正人、荒見 泰史、髙井 龍、高志 緑、水越 知、藤原 崇人、大西 和彦、松本 浩一、二階堂 善弘、高橋 早紀子、脊古 真哉、松尾 恒一、関山 麻衣子、上島 享、伊藤 聡
    • 総ページ数
      726
    • 出版者
      名古屋大学出版会
    • ISBN
      9784815810214
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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