研究課題/領域番号 |
20J01875
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分13010:数理物理および物性基礎関連
|
研究機関 | 放送大学 |
研究代表者 |
加藤 彰人 放送大学, 教養学部, 特別研究員(PD)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | カイラリティ / ヤーンテラー効果 / 電気トロイダル単極子 / フォノン / スピン軌道相互作用 / スピンフィルター / スピン選択性 / ヤーン・テラー効果 / 円錐交差 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、DNA・α-ヘリックスたんぱく質・ヘリセン等の螺旋構造を取る分子が電子のスピン分極を生成する機能を持つことが観測され、カイラル誘起スピン選択性(CISS)と呼ばれ活発な研究の対象となっている。本研究では、このCISS効果の理論的機構解明を目標とする。種々の実験結果との整合性から、電子動力学に影響する分子論的要素を取り入れたモデルを構築し、それらと幾何学的位相効果との相互作用について明らかにする。得られた結果を、他の幾何学的位相効果が役割を果たしうる分子系へと拡張する。
|
研究実績の概要 |
カイラリティ誘起スピン選択性 (chirality-induced spin selectivity, CISS) と呼ばれるカイラル物質が示す巨大スピン偏極効果の機構解明を目的とした理論的研究を行っている。CISSを引き起こす要素としてカイラル分子に含まれる核振動自由度に着目し、この分子系におけるスピン・フィルター効果の定式化を行った。核振動自由度は軌道角運動量固有状態間の巨大なエネルギー差を作り出し、それがスピン・フィルター効果を大幅に増幅しうることを明らかにした。このカイラル分子系におけるスピン・フィルター効果は螺旋結晶におけるフォノン自由度によって増幅されるスピン分裂幅として一般化可能なことを示した。その際フォノン自由度との相互作用効果を取り入れた電子有効モデルを導出し、それがカイラル結晶特有の掌性を変えることで符号が反転するスピン分裂項として表現されることを発見した。また、カイラル結晶におけるフォノンと電子スピン間の角運動量交換過程を明らかにするため、従来曖昧なまま残されていたフォノンの角運動量および擬角運動量を明確に区別する理論を構築した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|