研究課題/領域番号 |
20J01928
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
長野 晃士 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 量子力学 / レーザー干渉計 / 超小型衛星 / 精密計測 / 衛星 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、精密測定プラットフォームとしての小型宇宙レーザー干渉計の技術開発を行い、100 gという巨視的な質量スケールにおける量子力学を検証することを目指すものである。特に、軌道上での世界初の量子もつれの生成や、量子状態が重力によりデコヒーレンスする現象の観測などを目指す。もし、重力デコヒーレンスが観測されれば、従来の量子力学の修正という現代物理学の大変革の根拠の一つとなる。 また、超小型衛星内で極低振動環境が作れることが、本研究の干渉計による高精度測定で実証できれば、多くの基礎物理研究でも活用できる超小型衛星実験プラットフォームの可能性が拓かれることになる。
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研究実績の概要 |
本研究は、100 gという巨視的な質量を持つ鏡の量子性を検証するために、超小型衛星をプラットフォームとしたレーザー干渉計技術を開発することである。本年度は、そのために、衛星の振動による雑音を低減するための高精度なドラッグフリー制御に用いることのできるレーザーセンサー技術の開発と、将来の計測精度の評価のための懸架型の評価システムの構築を行った。 まず、高精度ドラッグフリー制御に用いることのできるレーザーセンサーとして、QUIMETTの開発を前年度から引き続き行った。QUIMETTは、直交位相レーザー干渉計を用いた高精度な変位・姿勢センサーである。今年度は、これまでに開発した装置の変位計測の雑音評価と、姿勢計測技術の初実証を行った。雑音評価の結果としては、10 Hz帯で1 pm/rtHzという計測精度を得た。測定された計測精度は、主にデータ計測のためのADCノイズや、実験室の振動ノイズにより制限されており、今後改善可能である。姿勢計測の実証のためには、測定対象となる鏡の姿勢を駆動し、その測定ができることを確認した。姿勢計測の実証は、QUIMETTのような偏光を用いた直交位相干渉計においては初めての成果である。 次に、将来の精密計測の精度評価のための懸架型の評価システムの構築を行った。本年度に構築した評価システムは、リン青銅リボンを用いたアルミニウム定盤を1段で懸架した装置である。この懸架系を加速度計を用いて評価し、10 Hzでは1 nm/rtHz、1 kHzでは0.01 pm/rtHzの振動レベルを実現した。この結果は、衛星の振動評価に向けた測定であり、将来の評価システムの構築に向けた重要な成果である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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