研究課題/領域番号 |
20J10116
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橋田 礼博 大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | ヒトiPS細胞由来心筋組織 / 回転浮遊培養 / 心筋成熟 / 組織収縮 / 組織構造の空間的不均一 / 核ラミナ形成 / iPS由来心筋組織 / 組織形態・構造変化特性 / 細胞配向性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではヒトiPS細胞集塊の心筋分化誘導において重要な、液流から生じる剪断ストレスが細胞集塊の分化に与える影響およびその詳細機構について明らかにすることを目的としている。具体的には回転浮遊培養と呼ばれる培養系の特性を利用し、様々な大きさの剪断ストレス(説明変数)に対する心筋分化効率、心筋機能(応答変数)の相関解析を行うとともに、説明変数に対する応答変数の変動を支配する生物学的要因(Collagen type Iの殻構造の形成)に関する詳細の解析を行うことで、細胞製品生産プロセスにおける種々の変動に対する細胞応答性評価手法の確立に資する基礎的な知見を得ることを目指している。
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研究実績の概要 |
昨年度は回転浮遊培養にて板状の心筋組織が縮み、分厚い構造へと変化する現象を見出した。その上で今年度は当該現象と成熟化進行の関係についてより詳細の調査(静置培養との比較)を行った。その調査結果の要点をまとめると以下の通りとなった:①5日間の培養で、Day0~Day3にかけて組織投影面積が有意に減少した後、Day3以降心筋組織の成熟マーカー(β-Myosin Heavy Chain、Connexin-43)のタンパク形成量が有意に増加した。②組織が培地中に浮遊している間、液流による力学的負荷を受ける組織表面部分の細胞の核の形状が扁平したものとなっていた。③分化細胞が力学的負荷を受けたときに核膜に形成され、かつ心筋成熟の進行に寄与している核ラミナ(Lamin A/C)の形成が、回転浮遊培養にて顕著に多かった。 ①から組織が縮む現象が、心筋成熟のトリガーとなる因子であることが考えられた。また②から回転浮遊培養にて発生する液流が組織表面部分の細胞の核の形状および骨格構造を変化させ、組織構造の空間的不均一が発生することが示唆された。加えて心筋細胞の核の形状および骨格構造は細胞で生み出される収縮力の大きさにも影響することが知られている。これらを考慮すると、組織表面部分の細胞が組織表面方向に沿って収縮することで組織内部の細胞が圧迫されることが推察される。そして③からも裏付けられるように、組織内部の細胞でもLamin A/Cの形成が顕著となり、これが心筋成熟を引き起こしたものと考えられた。 以上の結果から、回転浮遊培養における「組織構造の空間的不均一の発生」が、心筋成熟を引き起こす重要な因子であることが示唆された。本知見は、今まで未解明であった回転浮遊培養の特性を初めて示しているという点で極めて重要なものであり、今後の組織培養工学の発展に大きく寄与するものであると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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