研究課題/領域番号 |
20J10183
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤本 花音 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 空間認識 / 姿勢制御 / 自己身体 / 視覚誘導性自己運動感覚 / ベクション / 身体姿勢 / 視野 |
研究開始時の研究の概要 |
視覚誘導性自己運動感覚 (ベクション)における下視野優位は,人間の自己運動知覚における地表面情報の有用性を反映していると考えられている.本研究では,ベクションの下視野優位に対して,身体座標・環境座標を含む複数の空間座標がどのように貢献しているのかを,バーチャルリアリティ機器を用いた知覚測定と身体動揺測定によって明らかにする.
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研究実績の概要 |
本年度は,前年度で明らかにした「自己運動知覚における重力中心座標の影響」に着想を受け,検討対象を空間認識全体に広げ,垂直知覚における重力中心座標と自己中心座標系の影響を調査した.実験ではバーチャルリアリティ(VR)空間に表現した室内の3Dモデルをヘッドマウントディスプレイにて呈示し,垂直知覚及び頭部角度を測定した.VR空間は視線軸に対して360度の範囲でいずれかに傾いた状態で呈示された.VR空間の傾きに対する垂直知覚のバイアスを重力軸・自己身体軸・視覚的垂直軸の3ベクトル合成にてモデリングした結果,これらの座標軸が異なる重みづけを持ちながら垂直知覚に影響していることが明らかになった.更に,視覚的垂直軸は視覚手がかりの種類によって更に3軸(幾何学的傾き,レイアウトの傾き,物体の傾き)に分割されることがわかった.VR空間の傾きに対し,垂直知覚のバイアスだけでなく頭部回転反応も生じることが示された.頭部回転反応における各軸の重みづけパターンは垂直知覚と一致したが,知覚に比べ明瞭なものではなかったことから,知覚と姿勢制御が部分的に異なる機構により処理されていることが示唆された.前年度の成果と併せ,VR空間における人間の空間認識が視覚情報,身体情報,重力情報の統合によって形成されることが示唆された.本研究成果は国内外の学会や論文誌にて報告された.今後の研究では,多感覚統合から成る空間認識の神経メカニズムを,脳機能イメージングを用いて明らかにする.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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