• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

配位能と解離能を兼備した配向基を用いる不活性炭素-炭素結合の触媒的変換

研究課題

研究課題/領域番号 20J10287
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分33020:有機合成化学関連
研究機関大阪大学

研究代表者

櫻井 駿  大阪大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード酸フッ化物
研究開始時の研究の概要

炭素-炭素結合は有機化合物中に普遍的に存在している結合であり、その結合の切断を伴った新規変換反応の開発は重要である。しかし、これまでに報告されてきた反応の多くはカルボニル基やシアノ基などを隣接位にもつ活性化された基質に限定されていた。研究代表者は、これまで例のなかったアルキルベンゼンのC(アリール)-C(アルキル)結合切断を伴うカップリング反応を見出した。しかし、この反応では現在、量論量の金属が必要であるという問題をかかえているため、基質の持つ配向基を再設計することによって触媒化できないか検討していく。

研究実績の概要

申請者はNHC配位子のC(aryl)-(methyl)基の切断を伴うキノリンとのクロスカップリング反応を見出している。これまでの研究では極性のある結合やひずみのある基質の利用に限定されていたが、この反応では活性化されていないC-C結合を利用できるという点で大きな前進である。一方、基質が金属と強く結合するカルベン配位子であるため、量論反応であるという問題がある。そこで申請者は、用いる基質に可逆的な配位・解離が可能なキレーション効果をもつ配向基(DG)を持たせるという工夫を凝らすことで触媒反応への展開を図った。
これまで、炭素-水素結合活性化反応の開発においては、二座配向基の利用が活発におこなわれてきた。これらの反応は触媒量の金属を用いて進行しており、二座配向基が強い配位能を持ちながらも反応後、触媒金属から解離可能であることを示している。そこで、申請者は二座配向基を利用する基質を設計し実験を行った。
しかし、目的の反応は全く進行しなかった。炭素-炭素結合の切断は金属と強固な結合を形成するカルベン配位子だからこそ起こす反応であり、他の配位子の場合は極めて困難であると考えられる。そのため、当初目標としていた反応の触媒化も難しいことが分かった。
そこで申請者は、炭素-炭素結合の触媒的変換反応の開発に取り組むだけでなく、炭素-フッ素結合にも注目し、酸フッ化物の触媒的変換反応の開発に取り組んだ。その結果、酸フッ化物とトリメチルシリルシアニドとの反応がパラジウム触媒存在下で進行し、ニトリルを与える反応を見出した。この研究の中で、酸フッ化物とトリメチルシリルシアニドがヨウ化ナトリウム存在下で反応し、アシルシアニドを与えるという興味深い実験結果も得られた。

現在までの達成度 (段落)

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

今後の研究の推進方策

翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Palladium-catalyzed Decarbonylative Cyanation of Acyl Fluorides and Chlorides2021

    • 著者名/発表者名
      Sakurai Shun、Tobisu Mamoru
    • 雑誌名

      Chemistry Letters

      巻: 50 号: 1 ページ: 151-153

    • DOI

      10.1246/cl.200750

    • NAID

      130007965977

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Nickel-Catalyzed Decarbonylation of Acylsilanes2020

    • 著者名/発表者名
      Nakatani Syun、Ito Yuri、Sakurai Shun、Kodama Takuya、Tobisu Mamoru
    • 雑誌名

      The Journal of Organic Chemistry

      巻: 85 号: 11 ページ: 7588-7594

    • DOI

      10.1021/acs.joc.0c00772

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] パラジウム触媒によるアシルシランの炭素-ケイ素結合切断を経るオレフィン類への付加反応2021

    • 著者名/発表者名
      櫻井 駿、稲垣 徹哉、兒玉 拓也、鳶巣 守
    • 学会等名
      日本化学会 第101春季年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

URL: 

公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi