研究課題/領域番号 |
20J10298
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
赤星 佑 自治医科大学, 医学研究科, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 造血幹細胞移植 / 移植片対宿主病(GVHD) / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
同種造血幹細胞移植における移植片対宿主病は移植後非再発死亡の主要な原因である。 移植片対宿主病の診断は難しく、組織診断などの侵襲性を伴う検査は、移植後には困難な場合も多い。このため診断、重症度、治療効果判定や予後予測を臨床症状に基づいて総合的に判断せざるを得ない。 そこでレクチンマイクロアレイなどの新規糖鎖解析技術を用いて、診断・重症度評価・治療効果判定などにおいて実臨床で使用可能な移植片対宿主病の臓器特異的バイオマーカーを同定する。さらに同定したバイオマーカーが上昇するメカニズムを明らかにし、臓器特異的な移植片対宿主病治療法の開発に結びつける。
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研究実績の概要 |
移植片対宿主病(GVHD)において、非侵襲性の血中バイオマーカー確立は急務であるが、現時点でGVHDにおける有用なバイオマーカーは確立されていない。 そこで、自治医科大学附属さいたま医療センターで初回同種造血幹細胞移植を行い、180日以上無病生存し、血液検体保存に同意をいただいた症例を対象とした。移植後180日におけるバイオマーカー候補の各非再発死亡予測能や、検体採取時の臨床症状などの関連を解析した。さらに、剖検症例の蛍光免疫染色を行うことで、候補バイオマーカータンパク質の各臓器における発現の有無を評価した。Discovery cohortにおいてROC(Receiver Operating Characteristic)曲線解析で算出したカットオフを用いた結果、Wisteria Floribunda Agglutinin (WFA)+- Mac-2 Binding Protein (M2BP)(WFA+-M2BP : M2BPGi)がすべてのコホートで有意に非再発死亡と相関し、慢性GVHDの重症度や肝臓への臓器浸潤と相関を認めた一方で、肺GVHDとの関連は認めなかった。さらに剖検症例で蛍光免疫染色を行ったところ、WFA+-M2BP陽性マクロファージが、活動性の高いGVHDを有する肝臓でより多く発現していることが明らかとなった。 以上より、M2BPGiが肝臓特異的なGVHDの強力なバイオマーカーであることが示された。さらに、糖鎖解析技術が臓器特異的なGVHDバイオマーカー探索において大きな可能性を秘めていることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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