研究課題/領域番号 |
20J10517
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分11010:代数学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
磯部 遼太郎 千葉大学, 大学院理学研究院, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 可換環 / Arf環 / strict closure / 整閉イデアル / Reflexive加群 / Cohen-Macaulay環 / Gorenstein環 / Ulrichイデアル / Stableイデアル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、非Gorenstein Cohen-Macaulay環論を深化・発展させ、可換環論に新たな展望をもたらすことにある。可換環は、代数幾何学、不変式論、組合せ論、表現論など様々な分野に出現する代数構造であり、その多くはCohen-Macaulayという性質を持つ。一方、Gorenstein環はCohen-Macaulay環の中でも特に美しい対称性を持つが、その数は非常に少ない。本研究では、イデアル論と加群論を用いて、Cohen-Macaulay環の中でも圧倒的多数派である非Gorenstein環の内部構造解析を行う。関連分野への応用を視野に入れた、新たな環構造論の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
本年度は,下記課題(1),(2)についてそれぞれ成果を挙げた。 (1)環のstrictly closed性に関する成果である。環のstrict closureは1971年にJ. Lipmanによって導入され,Arf環との関係性が明らかにされていたが,一部の1次元の環上を除いてはその構成法や性質が深く議論されたことはなかった。本研究では,1次元に限らず一般次元の可換環上でstrict closureの性質や構成方法を考察し,基礎環の構造とstrict closureの関係性を記述した。特に,環がstrictly closedになる十分条件を複数提示し,既存の環構造の中からstrictly closedな環構造を数多く発見している。また,1次元の場合の構成方法についても先行研究を精査し,既存の手法とは異なる新たな構成法を発見した。 (2)1次元Arf環上のイデアル及び加群の構造に関する研究である。Arf環に関しては,Lipmanの研究により整閉イデアルの構造による特徴付けが成されていたが,加群の構造に関しては未着手であった。本研究では,Arf環内の整閉イデアルの同型類が階数1のreflexive加群と一致していることを示し,さらに全ての階数を持つreflexive加群は整閉イデアルの直和に分解できることを示している。また,この結果を用いることで,Arf整域上の特殊な加群圏の分類に成功している。本研究成果は,局所化を通して一般次元のstrictly closedであるCohen-Macaulay環上へ拡張することが期待できる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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