研究課題/領域番号 |
20J10564
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
竹原 朋宏 慶應義塾大学, 医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2021年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2020年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | PD-1 / T細胞 / 免疫チェックポイント阻害剤 / シグナル伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
PD-1への親和性はタンパク構造の違いからPD-L2がPD-L1よりも2-6倍高いことが報告されている.そこで,TCRに完全依存し従来の生化学的手法では解明困難な補助刺激受容体シグナルを,“可視化”というツールとリガンドを自在に“量調整”できる抗原提示人工平面脂質二重膜の先端技術を用いて,分子イメージングによるPD-L2結合で誘導されるPD-1抑制性シグナルソーム解明を目的とした.
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研究実績の概要 |
がん免疫領域で革新をもたらした免疫チェックポイント阻害剤の基礎的な機構を解明する目的で研究を開始した。特にPD-1のリガンドとしてこれまで研究が進んでいなかったPD-L2に注目した。解析手法として、T細胞と抗原提示細胞の細胞接着面に形成される免疫シナプスを、活性化初期から時空間的に観察できる革新的イメージング法を用いた。 PD-1はリガンドPD-L1またはPD-L2と結合すると、TCRマイクロクラスターと共局在するPD-1マイクロクラスターを形成することを明らかとした。PD-1マイクロクラスターの形成は、TCR下流シグナル分子の脱リン酸化およびT細胞の機能抑制と相関していた。抑制性PD-1マイクロクラスターを指標に種々の抗体薬の中和能を評価することができることを明らかとし、ドラッグスクリーニングとしても有力なツールであることを明らかとした。またPD-L1とPD-L2が共に発現する条件でのイメージング解析を行ったところ、高密度のPD-L2はPD-L1によって形成されるPD-1マイクロクラスターを排除すること、PD-L2は低密度でも十分にT細胞抑制能を示すことが明らかとなった。 以上から、PD-L2はPD-L1と比較しても軽視できないリガンド能を有していた。本研究の知見は免疫チェックポイント阻害剤を使用する際のバイオマーカーPD-L1の限界を克服する足がかりとなり得る。腫瘍微小環境や癌腫によってはPD-L2を優位に発現することが知られており、抗PD-L2抗体やPD-L2小分子化合物は新規薬剤開発の対象となり得ると期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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