研究課題/領域番号 |
20J10874
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
堀井 和広 岐阜大学, 連合獣医学研究科, 特別研究員(DC2)
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研究期間 (年度) |
2020-04-24 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2021年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2020年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 大腸運動制御 / 性差 / 侵害刺激 / 下行性疼痛抑制系 |
研究開始時の研究の概要 |
ストレスにより排便異常が起こる疾患として過敏性腸症候群(IBS)が知られている。IBSの症状や発症率には男女差が存在する。またIBSに限らず便秘の発症率など排便異常には明確な男女差がある。しかしながら性別に関連した排便異常の原因は不明である。そのため現状では適切な治療を行うことが難しい。申請者の所属研究室では中枢神経系による大腸運動制御に着目し、痛みによる制御を解明してきた。申請者は、この痛みによる制御に明確な雌雄差が存在することを発見した。そこで本研究では中枢神経系による大腸運動制御の雌雄差を特定し、その調節機構の解明を目的とした。形態学的手法および光遺伝学的手法を用いて目的の達成を目指す。
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研究実績の概要 |
申請者はこれまでに侵害刺激による大腸運動応答には明確な雌雄差が存在することを発見してきた。本研究においてこの雌雄差のメカニズムを詳細に検討した結果、脊髄に存在する排便中枢において雌特異的にGABA作動性の抑制性調節が機能していることを突き止めた。雌雄差形成に関与する因子としてエストラジオールやテストステロンといった性ホルモンが知られている。本研究によって明らかになった雌雄差についても性ホルモンが関与するのかどうか検討した。その結果、精巣を摘出した雄においても、無処置の雄と同様に侵害刺激によって大腸運動が促進された。一方で卵巣を摘出した雌においては、無処置の雌の場合と異なり侵害刺激によって大腸運動が促進されるようになった。このことから、侵害刺激による大腸運動応答の抑制には卵巣由来の性ホルモンが関与することが示唆された。そこで次に、卵巣由来の性ホルモンとしてエストラジオールに着目し検討を進めた。その結果、卵巣摘出後の雌にエストラジオールを補充することで、無処置雌と同様に応答がみられなくなることが明らかとなった。さらに興味深いことに、エストラジオールを精巣摘出後の雄に作用させた場合にも、脊髄においてGABA作動性の抑制性制御が働くことで、侵害刺激による大腸運動応答が抑制されることを解明した。これらのことからエストラジオールがGABA作動性経路を介して大腸運動応答の抑制に関与すること、さらに、応答抑制機構は雄にも備わっていることが示唆された。これらの研究成果は、排便異常における性差の病態メカニズムの解明に寄与する重要な知見である。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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