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双性イオン触媒を用いたエステル類の効率的不斉変換法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 20J10950
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分国内
審査区分 小区分33020:有機合成化学関連
研究機関九州大学

研究代表者

若藤 空大  九州大学, 理学府, 特別研究員(DC2)

研究期間 (年度) 2020-04-24 – 2022-03-31
研究課題ステータス 完了 (2021年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2021年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2020年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード相間移動触媒 / 不斉加アルコール分解 / 動的速度論分割 / アズラクトン / アミノ酸エステル / 配座探索 / 有機分子触媒 / 双性イオン触媒 / 四級アンモニウム塩 / 不斉塩基加水分解 / エステル類 / アズラクトン類
研究開始時の研究の概要

光学活性カルボン酸やエステル類は合成化学的に有用な化合物であり、その効率的合成法の開発は重要である。我々はキラル四級アンモニウム塩を触媒としたアミノ酸エステル類の不斉塩基加水分解に取り組み、これまで酵素等の生体触媒でしか達成されていなかった加水分解による光学活性カルボン酸の合成法を開発することに成功した。この反応を実用的に利用可能なものにするため、反応に関与可能なヒドロキシ基を有する新しい触媒 (双性イオン触媒)を合成し、より効率的な反応の開発を目指す。水以外にアルコールやアミンなどの反応剤を用いた不斉反応についても研究を行い、カルボン酸、エステル、アミド等の不斉合成法の開発についても行う。

研究実績の概要

不斉有機分子触媒を用いたエステル類の効率的不斉変換法開発のため、キラル相間移動触媒を用いたアズラクトン類の不斉加アルコール分解反応の開発を行った。アズラクトン類のa位置換基検討では1級から3級のアルキル置換基について検討を行ったところ、t-Bu基等の立体的にかさ高い置換基にて最大98.5:1.5 erの高い立体選択性で目的物を得られることが明らかとなった。次に、アルコール類の基質適用範囲を検討したところベンジルアルコールや置換ベンジルアルコールにておおむね高い収率と良好な立体選択性で目的物が得られることが分かった。特に、2,4,6-トリメチルベンジルアルコールといったフェニル基上の2位に置換基を有するアルコールでは立体選択性の向上が見られた一方で、4-トリフルオロメチルベンジルアルコールのように電子吸引性の置換基を持つアルコールでは立体選択性の大幅な低下が確認された。また、ベンジルアルコールのように疎水性のアルコールを用いた場合には従来の液/液二相系での反応にて目的物を中程度から高い収率で得ることができていたが、メタノールのような水溶性アルコールでは二相の混和が原因と考えられる収率の大幅な低下が見られた。そこで、塩基水溶液の代替として固体塩基を用いることで水溶性アルコールについても適用が可能となった。本反応の反応機構解析として、4位置換ベンジルアルコール類についてHammettプロットを作成し、置換基定数と立体選択性の相間について調査したところ直線関係にあることが明らかとなった。最後に、本反応の立体選択性発現機構解明のため福岡工業大学蒲池教授との共同研究を行い、反応の遷移状態構造の配座探索、DFT計算を行うことで有力な遷移状態構造を得ることに成功し、水素結合やp-pスタッキングといった非共有結合性の相互作用が立体選択性に大きな影響を与えていることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和3年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2021 実績報告書
  • 2020 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Dynamic Kinetic Resolution of Azlactones via Phase-Transfer Catalytic Alcoholysis2021

    • 著者名/発表者名
      Wakafuji Kodai、Iwasa Satsuki、Ouchida Kina N.、Cho Hyemin、Dohi Hirotsugu、Yamamoto Eiji、Kamachi Takashi、Tokunaga Makoto
    • 雑誌名

      ACS Catalysis

      巻: 11 号: 22 ページ: 14067-14075

    • DOI

      10.1021/acscatal.1c03076

    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 相間移動触媒を用いた不斉加アルコール分解による アズラクトン類の動的速度論的光学分割2020

    • 著者名/発表者名
      若藤空大、土肥弘嗣、チョヘミン、蒲池高志、山本英治、徳永信
    • 学会等名
      第117回有機合成シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

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公開日: 2020-07-07   更新日: 2024-03-26  

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